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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 院長Blog ≫ 2022年6月アーカイブ

2022年6月アーカイブ

体にご負担の少ない歯科治療を目指しています 久野歯科医院です

皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします

入れ歯安定剤の使い方について

患者様の概要
23266003_s.jpg
 
部分入れ歯を装着していて定期健診に来院されている患者様です
 
上顎に残存歯の少ない多数歯部分入れ歯を装着されています
 
多数歯の部分入れ歯を安定させ、はずれにくく、食事が十分にできるためには残っている歯の位置関係が非常に大切になってきます。
 
来院されたこの患者様も重要な位置関係にある歯が歯根破切を起こし、歯肉が腫れ、痛みが出て、来院されました。
 
以前の院長ブログでもお伝えしているように歯根破折がおこると、歯を保存することができず、ほとんどの場合抜歯が必要となってきます。
 
この患者様の入れ歯に入れ歯にかかる力が残っている歯に伝わり、歯根破切を起こしたと考えられました。
 
その結果、残っている歯とかみあっている下顎の歯がなく、すれ違い咬合の状態となってしまいました。
 
すれ違い咬合は入れ歯の安定、入れ歯の破折、咀嚼機能の低下などとても厄介なお口の中の咬み合わせの状態です。
 
鍵となっていた歯がなくなり、入れ歯の安定に支障が大きく出てきました。
 
入れ歯安定剤の長所
 
歯のなくなった部分の修理を行ない、患者様には入れ歯安定剤を使用していただくようにお話しました。
 
義歯安定剤の長所は、物を咀嚼する、発音するなどの機能時に入れ歯がはずれることなく入れ歯を安定させることができることに尽きます。
 
入れ歯を使用する高齢者、超高齢者は健康寿命が延び活動的な方も多くいらっしゃいます。
 
新型コロナウイルス感染症の影響で利用が差し控えられていますが、カラオケ、水泳、ハイキング、親しい仲間との会食など健康な高齢者の活動は本来、活発です。
 
それぞれの場面で入れ歯の装着はとても役に立ちます。
 
入れ歯は単に咀嚼機能の回復に重点がおかれている時代ではなく人と人のコミニュケーションの重要な役割りも担ってきています。
 
カラオケや合唱、ゴスペルでの熱唱も入れ歯が、はずれるのを気にしていれば楽しさは半減してしまいます。
 
気心の知れた仲間との会食はおいしい食事とともに会話がはずめば、愉快な時間がすごせます。
 
入れ歯はアンチエイジングにも役立ちます。
 
健康な笑顔からこぼれる白い歯はとても若々しく周囲をあかるくします。
 
運動(スポーツ)の際にも入れ歯を装着していると歯を食いしばることにより下顎が安定し、全身に力がはいります。毎日の生活の中では転倒の防止に役立ちます。
 
転倒しても怪我の程度を軽減できます。
 
入れ歯安定剤の評価も以前とは違ってきているのかもしれません
 
入れ歯安定剤の短所
 
しかしよいことばかりではありません。
 
入れ歯安定剤は取り扱いが少々厄介な面があります。
 
一般的なクリームタイプのものでは取り外す時に顎といればの両方に安定剤がべたつき残ります。
 
安定剤をふき取ってお口の中や入れ歯を清掃するのがとても、めんどうです
 
清掃を怠り、入れ歯を装着したままにしておくとカンジダ菌が繁殖し、義歯性口内炎が発症したり、さらに顎にあっていない入れ歯に安定剤の長期の使用で義歯性線維腫ができる可能性があります。
 
口腔カンジダ症はがん化することもあり、口腔潜在的悪性疾患のひとつに挙げられています
 
顎にあっていない入れ歯に使用すると安定剤の量がおおくなり、熱い食物などで溶けてくることもあります
 
使い方が大切です
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入れ歯安定剤の使用には
 
・顎と入れ歯の適合が良好なこと
 
・入れ歯の清掃がしっかりできること
 
・定期健診ができること
 
などの条件が整っての使用が望まれます
 
入れ歯安定剤は日常生活の場面、場面で必要に応じて上手に活用することが大切に思います
 

歯ならびでお悩みの方へ 久野歯科医院です

皆様へ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします

了解をいただきました主に常滑や知多市在住の患者様の矯正の治療経過を報告いたします

どのように治療がすすんでいくのか、多くの写真を提示して解説していきます

常滑市在住 女性 叢生 抜歯症例 M.T様 その7

治療経過

クリアブラケット、エステティックワイヤーを外して動的治療を終了しました

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治療前の正面の写真です

顔の正中と上顎前歯の正中がずれています

下顎前歯の正中と上顎前歯正中が大きくずれています

中等度の叢生と前歯のかみ合わせも深いです

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治療後の正面の写真です

顔面の正中と上下顎の前歯の正中が一致しています

前歯の叢生は改善されました

深い咬み合わせも改善されています

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治療前の右側面の写真です

犬歯関係、臼歯関係とも1歯対1歯の状態です

前歯部の叢生状態もわかります

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治療後の右側面の写真です

犬歯関係は臼歯関係は1歯対2歯の関係に改善されました

いわゆる2級仕上がりの状態に治療しました

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治療前の左側面の写真です

上顎左側切歯は強く捻転しています

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治療後の左側面の写真です

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治療前の上顎の歯列弓の写真です

左側第2大臼歯が大きく外を向いています

前歯の叢生も著明です

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治療後の上顎歯列弓の写真です

U字の余裕のある歯列弓に改善されました

叢生の治療で左側側切歯にむし歯が発見され、むし歯の深さ、範囲が広く歯髄処置がしてあります

むし歯の治療も矯正治療と同時に並行して行われました

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治療前の下顎の歯列弓の写真です

下顎左側第二大臼歯が内側に傾斜しています。

シザースバイト(鋏状咬合)の状態です

前歯は叢生状態です

松下術後下.JPG

 

治療後の下顎の歯列弓です

不正咬合は改善されました

動的治療期間 2年6か月

治療費用60万円

治療期間中には口腔ケアを怠るとむし歯の発生、歯周病の悪化に可能性があります.

歯髄変性、歯髄壊死、歯根吸収などの副作用には注意が必要です

関連記事:矯正歯科の症例

 

 

常滑市の久野歯科医院です

皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします

プロビジョナルレストレーションについて

 
プロビジョナルレストレーションとは
 
プロビジョナルレストレーションとは治療用の仮歯のことです
 
仮義歯もプロビジョナルレストレーションのひとつの形だと考えられます
 
仮歯といっても治療のすすみ具合で幾度も調製することが多いです
 
プロビジョナルレストレーションを活用して個々の患者様に適した機能や形態、審美性を兼ね備えた補綴物(被せ物、ブリッジタイプの入れ歯、取り外しのできる入れ歯)を模索して行きます
 
当院は基本的に保険診療を中心に行なっており、患者様の希望がない限り、或いは日常の食生活で必要性を認めなければ、当院から積極的にはお口の中の歯の修復について自費診療はいたしません。
 
そういう状況では部分的な前歯の審美修復に適用されるプロビジョナルレストレーションは歯の保護とかみ合わせの保持や歯の形態の修正に重点がおかれる一時的なテンポラリーレストレーションの意味合いが強いかもしれません。
 
しかし、歯の位置を決めているのは歯根の位置であることも多く、その場合には矯正歯科治療が必要となってくる場合も予想できます。
 
部分矯正を行なう場合には最終の仕上げ時に審美修復に頼らざるを得ない場合もございます
 
部分入れ歯や総入れ歯も治療用の仮義歯が,プロビジョナルレストレーションとなります。
 
前歯のならびの検討、顎の土手の痛みの除去、入れ歯が安定して吸着し、かつ快適に装着できる入れ歯の縁をきめるのにプロビジョナルレストレーションを適用します
 
実際の適用例 その1
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歯冠修復後長時間が経過して歯ぐきが下がり、その結果修復物の縁が見えてきました
 
歯と歯ぐきの間にもむし歯が拡がっています
 
歯周病の基本治療も並行しておこない古く不適合な歯冠修復物を取り外し、既成のもので直接おくちのなかで仮歯を作成します
 
歯の形態を整えながら型どりを行い実際の最終的な修復物の形、イメージに近づけていきます
 
CIMG0534.JPG
実際の適用例 その2
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時間の経過とともに修復物が変化し、咬耗部が多くみられ、ツースウエアの状態が全体に見られます。
 
ツースウエアに対する対策も考慮しながら、修復物をつくる技工士(テクニシャン)とともに患者様の要望を聞きながら最終的な修復物の形態
や歯の色彩について検討してしていきます
 
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費用負担の少ない歯科治療を目指しています

常滑市の久野歯科医院です

皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします

超高齢者を介護されている方や介護保険の訪問調査員の方へ

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歯医者として介護者が、それぞれの被介護者のお口の中を観察し知っておくことは全身の健康を管理し、維持、回復するためにとても大切なことだと考えています
 
お口の中に汚れがある
 
お口の中が清潔に保たれているかどうかチェックをお願いします。
 
たとえば脳梗塞の後遺症等で麻痺のある場合は必ず片側に食物残渣がたまります。
 
本人は麻痺側の頬や舌の動きが緩慢で食物残渣があることに気がつかないことも多いと思われます。
 
一般的には清潔に保たれていないと口腔内の各種の細菌が繁殖して、むし歯や歯周病・口臭の原因となります。
 
免疫力が低下して悪い条件が重なると肺炎や潰瘍性口内炎等の原因となります
 
介護予防・介護の重症化の予防の大きな柱の一つは「気道感染予防」です。
 
肺炎は要介護高齢者の直接的死因の第一位で、その大きな原因は口腔内細菌の誤嚥することにあります。
 
この誤嚥性肺炎の発症は、口腔ケアにより約4割減少させることができます
 
お口の中の汚れの程度を知ることは以下の項目を含めて最重要項目です
 
歯肉が腫れて痛んだり、出血がある
 
むし歯や歯周病が原因であることが多いです。
 
歯と歯の間に食片が挟まり、またその上から食片が圧入を繰り返すと歯肉が腫れる大きな原因となります(食片圧入、フードインパクション)
 
脳梗塞の後遺症、心疾患(心房細動、ペースメーカー)腎疾患(透析)等のために血液の固まりにくい薬を飲んでいる可能性がありますと処置を非常に困難なものにしてしまいます。
 
介護が重症化する前にしっかりと予防したいところです
 
むし歯が痛む
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口腔内の清潔が保てず、口腔ケア(ブラッシング)ができなければ当然むし歯が発生し、痛みが出てきます
 
痛みを除く場合にストレスの加わる局所麻酔はできる限り避けたいものです
 
介護が重症化する前に治療したいものです
 
歯の欠損(咬合の喪失)
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上下の顎に歯があって(残っていて)咬みあわせがある場合(咬合支持がある)、或いは入れ歯を装着している者は咬みあわせがない(咬合支持がない)者や入れ歯を、はめていない者に比べて身体平衡能(平衡感覚)に優れている・下肢筋力に優れているという報告があります
 
さらに、自立歩行可能な認知症高齢者を対象にした転倒に関する研究を見ると1年間に2回以上転倒したものには咬合が崩壊しているものが多く、またこれらに対して入れ歯を入れて咬合の回復を図ると、転倒回数が減ったという報告があります
 
転倒・骨折予防に関連した重要項目です
 
また入れ歯をはめていないときは入れ歯をはめているときに比べて、喉頭への流れ込みが多くなるという報告もあります
 
喉頭への流れ込みは肺炎のリスクを4倍高めます。
 
咬みあわせがなくなると当然嚥下機能も低下します
 
とくに上の入れ歯の装着は大切で、舌と上の入れ歯で飲み込む力を助けます
 
義歯の具合が悪く、ものが食べにくい
 
介護予防・介護の重症化予防のもうひとつの柱である「閉じこもり予防」に関連した項目です
 
高齢者の生きがいやQOL(生活の質)を高めなければなりません
 
高齢者のQOLに食べる楽しみはおおきく相関しており、良質な入れ歯を装着している高齢者はQOLが高く、また元気で外出し活動的です
 
入れ歯の具合が悪いと調理にも時間がかかり、食事の介助の時間も長時間になります
 
食事ができなくなると低栄養になりフレイルがはじまり寿命が短くなっていきます
 
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直りにくい口内炎がある
 
治りにくい口内炎、びらん、潰瘍は悪性腫瘍の可能性があり、骨粗鬆症のお薬のなかには顎の骨を壊死させる副作用をもつものが多くあります
 
入れ歯の不適合や不調からくる褥瘡性潰瘍が慢性化して骨粗鬆症の薬の副作用から顎の骨の壊死にすすむ可能性もあります
 
入れ歯が汚れているとカンジダ菌が繁殖してカンジダ性の口内炎を発症します
 
 
口腔乾燥、口が渇く
 
加齢による唾液の分泌低下、お薬の影響などが原因でお口の乾燥はむし歯、歯周病、口臭の発生を助長させ感染症にもかかりやすくなります
 
ひどくむせる、ものが飲み込みにくい
 
飲み込む機能(嚥下機能)が低下している恐れがあります
 
摂食嚥下機能の検査を行うように奨めてください
 
検査で摂食嚥下機能の低下が解れば、お口の体操を積極的に行う必要があります
 
常滑市の久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

歯科で役に立つツボについて

 
歯科治療の際に役立つと思われるツボを紹介します
 
合谷(ごうこく)
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親指の延長線と人差し指の延長線の交叉した位置付近にあるツボです
 
ストレスの緩和や精神のリラックス、痛みのコントロールなどの役に立つといわれています。
 
歯科の治療には痛みや衝撃が加わる行為が多くあり、思わず肩に力が入ってしまいます。
 
むし歯の部分を取り除く高速の回転器具(エアータービン)は回転音が高く、音を聞いただけでも体がすくんでしまいます。
 
低速の回転器具(電気エンジン)では選択的にむし歯の部分を取り除く時に使用しますが振動が頭の部分に伝わり、衝撃が歯の植わっている骨の部分にも加わる感じがいたします
 
歯医者は今、治療を受けている患者様の状況を十分に知っていなければならず、これから予想される感覚をあらかじめ伝えておけば、患者様は少しでも安心できる要素が増えるように思います。
 
このように、歯科治療で遭遇する緊張や痛みをを和らげるために合谷というツボは役に立ちそうです
 
天突(てんとつ)
 
首の下、鎖骨と鎖骨の間のくぼみの部分にあるツボです
 
嘔吐反射を抑制するといわれているツボです
 
歯医者ではお口の状態を知るために歯型をとり、お口の中の模型を作って診断や処置方針の決定の参考にしたりすることがしばしばあります。
 
また、入れ歯やむし歯で失った歯の部分を金属、セラミクス、プラスティックを材料にして間接的に修復するために歯形をとることがあります。
 
お口の中の歯形をとるときに「オェッ」と吐き気が襲ってくる場合があります。
 
嘔吐反射の程度には個人差があり、経験やメンタルにも大きく左右されます。
 
嘔吐反射の誘発点をお口の中で見つけることができれば、その部分に表面麻酔を施すことで嘔吐反射をおさえることもできます。
 
しかし表面麻酔薬により逆に過敏となってしまい嘔吐反射を抑えることができない場合もあります。
 
このように歯科で歯型を取るとるときに起こる嘔吐反射を抑制するのに天突というツボは役立ちそうです
 
口腔内デジタルスキャナー
 
最近では口腔内スキャナーという器械が開発され、歯列をスキャニングしたデジタルデータから3Dプリンターにより模型を作ることができるようになりました。
 
口腔内スキャナーを使用すれば従来の歯形をとる操作がなくなり、患者様の嘔吐反射のよる不快な思いは解消されます。
 
矯正歯科治療を行なう上で治療後のセットアップ模型を簡単に精密につくることができるようになったり、インプラントの上部構造の製作に役立つ器械ですが、導入する歯科医院も増えています。
 
保険診療に導入されればさらなる普及がすすむと思われます。
 

歯ならびでお悩みの方へ 久野歯科医院です

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了解をいただきました、主に常滑や知多市在住の患者様の矯正の治療経過を報告いたします

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常滑市在住 女性 叢生 抜歯症例 M.T様 その6

松下アンテ完了正面2.JPG

アンテリアリトラクションを完了しました

下顎前歯の叢生量が多かったため、ブラックトライアングルが生じています

初診時から改善を望まれていた正中は改善されています

治療経過

松下アンテ完了右2.JPG

側方歯は連続的に結紮してあります

前歯群も連続的に結紮してあります

臼歯関係は良好です

松下アンテ完了左2.JPG

左側の側方面観です

1歯対2歯でしっかり咬んでいます

仕上げ・微調整(ディテイリング)

松下アンテ終了正面1.JPG

下顎前歯のブラックトライアングルを改善しました

上顎前歯のブラケットとワイヤーの結紮はモジュールゴムを使用しました

プラスティックブラケットはメタルスロットのものですがホワイトコーティングのワイヤーとモジュールゴムを使用することで目立たなくなりました

松下アンテ終了右1.JPG

上顎はフラットでプレーンな0.16×0.16のステンレススチールのエステティックワイヤーに交換してあります

犬歯関係はClass1の状態です

松下アンテ終了左1CIMG0190.JPG

仕上げを行った左側の側方面観の写真です

ホワイトコーティングした下顎のワイヤーはコーティング部分が一部剥離してきています。

剥離を防ぐためにはワイヤーの交換回数を多くして対応します

関連記事:矯正歯科の症例

 

 

 

 

開院113年の歴史のある歯医者 常滑の久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

6校会学術講演会に出席

 
セミナー風景4.jpg
 
東京歯科大学愛知県同窓会の関係の学術講演会に参加しました
 
演題:口腔粘膜はわれわれの専門領域 迷っていませんか、この色と形
 
講師:柴原孝彦先生(東京歯科大学名誉教授)
 
 
旧6と6校会
 
終戦の時に存在していた旧制歯科医学専門学校のうち、廃校に成らずに大学に昇格した6大学のことを「旧6」といいます。
 
「旧6」は日本歯科大学、日大歯学部、東京医科歯科大学、大阪歯科大学、九州歯科大学そして東京歯科大学の6歯科大学のことを指します
 
6校会と言うのは10数年前より愛知県下の旧6の歯科大学の同窓会の会長が親睦と交流を深めるためにつくられたものであると聞いています。
 
その6校会で学術講演会が開催されました
 
講師について
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講師の柴原孝彦先生は東京歯科大学の口腔外科学第1講座の主任教授を退官され、名誉教授になられ現在、東京歯科大学千葉歯科医療センターの客員教授として活躍されています。
 
柴原先生は私が東京歯科大学補綴第2講座の助手をしていた時に中川寛一先生と共に沖縄県、北大東島の厚生省からの無歯科医診療に参加したグループのお一人です。
 
とてもお酒の強い先生で当時、島民の方に歓迎に毎日のように泡盛を振舞っていただきましたが、泡盛の独特な香りに慣れてしまい、島を離れる頃には泡盛の水割りを水のように飲まれていたのを思い出します。
 
時が経ち、柴原孝彦先生は東京歯科大学口腔外科の主任教授となり、中川寛一先生は歯内療法の主任教授から根管治療の専門医となり、私は人口6万人足らずの常滑市の町の歯医者のひとりとなりました。
 
最初に
 
柴原先生は講演の冒頭に新型コロナウイルス感染症の影響でWHOの当初の歯科の受診抑制の勧告が間違いであったため、誤嚥性肺炎が増加し、歯科疾患の重症化が起こった。
 
歯科疾患の重症化にはむし歯や歯周病の悪化に加えて、口腔がんの増加も関係している。
 
口腔がんの増加はお口の健診ができなくなったため、口腔がんの発見が遅れ、口腔がんの重篤化が起こったことを実例を提示してお話くださいました
 
日本の口腔がん事情
 
日本の口腔がんの特徴は
 
・女性患者の増加
女性は男性に比べて寿命が長く、高齢になるとともに初診の口腔がん患者が増加しています
 
・若年者の増加、
初診の口腔がんの25年間の40歳以下の年次推移で増加が認められます
 
・罹患者数と死亡者数の増加
致死率は40%、アメリカは19%となっているようです
 
また、柴原先生は口腔がん発症の誘発因子の新しい見解として狭窄歯列や舌側転位などの歯列の不正、口呼吸からの舌の機能低下、低位舌、口腔乾燥などを上げて説明していただきました。
 
口腔粘膜の診査時のチェックポイント
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口腔粘膜疾患のチェックポイントは4つあり
 
ポイント1
 
色調
 
色を判断の参考にします
 
色の種類は4種類 黒、黄色、赤、白で注意を要するのは赤と白です。
 
黒には悪性黒色腫がありますが、非常にまれなものです
 
黄色は脂肪腫などの脂肪関連の疾患があります。
 
沈着する臓器にもよりますが口腔内のものでは良性のものがほとんどです
 
赤色なのは粘膜の中の血管が拡張し透けて見えるために赤くなる
 
白色は粘膜の表面が角化して白くなるなど解説されました
 
ポイント2
 
 
形は膨らんでいるもの(外向き)、潰瘍を形成して陥没しているもの(内向き)など多様ですが粘膜との境界が不明瞭です
 
ポイント3
 
硬さ
 
境界の周辺の硬さ、硬結により判断ができます。指を使い、はさむようにして注意深く触ります(双指診)。
 
診断のキーポイントになります
 
ポイント4
 
機能
 
口腔がんはがんが大きくなりだすと急速にすすみます。知覚神経や運動神経の麻痺など神経障害が起こってきます
 
口内炎の様々な原因
 
口腔がんは治りの悪い口内炎のように発症することがあります
 
口内炎の局所的、全身的要因には
 
・よく口の中を咬む
 
・いればの不適合
 
・疲れや栄養不足
 
・ウイルス感染
 
・喫煙
 
・多剤併用
 
などがありますが、日本は人口当たりの薬剤消費量が世界1です
 
抗リウマチ薬、狭心症治療薬、骨粗相症のビスフォスフォネート剤には注意が必要です。
 
口腔潜在的悪性疾患
 
前がん病変と前がん状態の大部分を含めて、現在では口腔潜在悪性疾患と呼ぶようになりました
 
具体的には紅板症、紅白板症、白板症、口腔粘膜下線維種症、慢性カンジダ症、口腔扁平苔癬があげられます。
 
慢性カンジダ症と扁平苔癬が、がん化の可能性を示しているのが興味深いです
 
がん化するのには10年以上かかります。
 
開業している歯科医は口腔潜在悪性疾患を早期に発見することが口腔がんから命を守るための重要な役割りとなります
 
DX化の可能性
 
DXとはデジタルトランスフォーメーションのことで進化したデジタル技術を浸透させ人々の生活をよいものに変革させることのようです。
 
口腔粘膜疾患の診察とその信頼度を高くするために光学的な診断機器が登場してきました
 
蛍光観察の仕組みを説明していただきました
 
今までの問診、視診、触診に加えて侵襲のない蛍光観察が臨床の口腔がんの診断の幅を広げることでしょう
 
デジタルスキャナーと同様に口腔がんの検査をして保険診療が認められれば、急速に普及するでしょう。
 
口腔がん検診は有効か?
ドクターの提案.jpg
 
口腔がん検診の目的には
 
・口腔がんによる死亡率や罹患率を低下させること
 
・早期発見、早期治療に導くこと
 
治療効果があります
 
・QOLの向上
 
食べる機能の維持と顔貌、外観の維持
 
・医療費の削減
 
進行がんを減少させる結果、治療にかかる費用をすくなくできます
 
・口腔がん啓発
 
口腔がんというものを世間一般に知ってもらう認知度の向上が期待できます
 
口腔がん検診を広める課題には一般的に
 
・ほかの検診事業と同じように地域性や医療環境に考慮が必要
 
・口腔がんの早期発見の啓発
 
・基幹病院や大学病院の口腔外科との連携と協力
 
・行政の検診事業への予算と理解
 
などがあることをお話いただきました
 
また柴原先生は常滑市の口腔がん検診を知り、参考にしていると話されていました。
 
常滑市歯科医師会の歯科医師は「60歳歯の健診と相談」という集団検診のときより愛知学院大学歯学部の口腔外科第2講座の協力をいただき、毎年口腔粘膜疾患の講習を受け、健診方法の指導を受けてまいりました。
 
そこから発展した現在の歯科総合健診には口腔がんの健診項目も入っています
 
最後に、継続して行なわれる定期健診の重要性を解説していただきました
 
口腔粘膜疾患のみでなく舌の位置から口腔機能発達不全、オーラルフレイルにいたるまでを関連づけられた幅の広いお話をしていただきました。
柴原先生の熱い心が伝わる素晴らしい、第1回6校会の学術講演会に相応しい講演会でした
 
 
 
 

歯ならびでお悩みの方へ 常滑市の歯科、矯正歯科 久野歯科医院です

了解をいただきました主に常滑在住の患者様の治療経過を報告いたします。

どのように治療がすすんでいくか、写真を提示して解説していきます。

常滑市在住 K.Y様 32歳女性 上下顎前突・叢生 抜歯症例 その4

治療経過 犬歯の後方移動完了
 
キャナイン完了葉面岸.JPG
 
キャナインリトラクション(犬歯の後方移動)が完了しました
 
キャナイン完了右し.JPG
 
Class1で臼歯関係、犬歯関係は良好です
 
キャナイン完了左いし.JPG
 
上下顎の前歯群、上顎の側方歯は連続的に結紮してあります
 
治療経過 前歯群の後方移動開始
 
岸アンテ途中正面2.JPG
 
続いて前歯群の後方への移動(アンテリアリトラクション)を開始します
 
岸アンテ途中右1.JPG
 
0.16×0.16のステンレススチールワイヤーの犬歯と側切歯の間にフックを立てて第1大臼歯のチューブのフックとでエラストメトリックチェーンにて、4前歯をまとめて後方への移動を図ります
 
岸アンテ途中左2.JPG
 
左側はほぼスペースがなくなり、上顎右側のスペースを積極的になくすことで前歯の真ん中の改善を期待します
 

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