常滑の歯科、矯正歯科 久野歯科医院です
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正中離開の治療・その8
上唇小帯の付着異常の治療と本格矯正による矯正歯科治療で正中離開を治した報告をいたします
正中離開を治療するためには歯と歯の間の隙間をつくっている数ある原因を探り、原因を発見したら原因を取り除いてから矯正歯科治療に移ります。
患者様の概要
患者様は小学2年 7歳の女児です
永久歯の前歯と前歯の隙間が気になるということでお母様と来院されました。
成長発育期で乳歯から永久歯への交換期には上顎の中切歯は扇を広げたような方向に歯が生えてきます。
これを扇状萌出と呼び「みにくいアヒルの子の時期」「アグリーダックリングステージ」などと呼んでいます。
正常であれば乳歯から永久歯への交換が正常に進み、犬歯が生えそろう頃にはこの歯と歯の隙間は狭くなり、なくなっていきます。
患者様のお口の中の状態を拝見しますと軽い歯肉炎の状態ですがむし歯は確認できません
上唇を上の方に引き上げると唇と歯ぐきの「スジ」(上唇小帯といいます)が歯と歯の間の隙間に入り込むように強く付着していました。
処置方針と治療経過
この上唇小帯を取り除いた後に、経過の観察を行い、さらに必要があれば矯正歯科治療に踏み切ります。
下顎には中等度以上の叢生(歯がガタガタに生えている)もみられ、歯のサイズが明らかに歯列弓よりおおきめのため歯列弓の拡大を行い、最終的には本格矯正で空隙を閉鎖しました。
治療後
治療期間 混合歯列期から開始して永久歯列への交換まで4年
治療費用60万円