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スタッフBlog

常滑市の久野歯科医院スタッフブログです。
定期的に当院からの新たなお知らせや矯正歯科治療の特徴、症例等について更新しております。是非ご覧下さい!

常滑市榎戸町在住 KM様 治療経過の報告(その14)

歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。

了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の
矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用などをお知らせいたします。

どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。

ClassⅢゴムで臼歯関係の改善を行い、前歯には4角(ボックス)にゴムをかけて接触状態を改善し、
犬歯関係は3角(トライアングル)にゴムをかけて改善し治療しました。

愛知県保険医協会の歯科学術研究会参加の報告

題目:開業医が知っておくと良い口腔腫瘍の診断と治療
講師:長尾 徹教授(愛知学院大学歯学部顎顔面外科学講座 主任)

講師の長尾先生はかつて常滑市の節目健診の一つでありました「60歳歯の健診と相談」で口腔粘膜健診のご指導、ご助言をいただいた経緯があり、平成29年12月に教授に就任されました。

現在、常滑市の60歳の歯の健診は5歳毎の30歳から70歳まで拡大された節目健診に包含されて診療所健診になっています。

したがって、常滑市の住民は30歳から70歳まで5年おきに口腔がん(口腔粘膜)健診を無料で受けられる環境にあります。

診療所で健診を行うことで健診を受けられる方のご都合の良い、自由な時間に健診がうけられます。

口腔粘膜(口腔がん)の健診を診療所健診で行うことは良いことなのですが、診療所に足を運ぶことを躊躇する方もいらっしゃるのが現実で、来院時には病変が進行している場合もあり、定期的な健診の受診率の向上が課題となっております。

講演会は大きく前半と後半にわけられ、前半は口腔がんの診断について後半は口腔がんの予防、治療、検診についてお話がありました。

口腔腫瘍について

口腔腫瘍とは良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられ、さらに歯が元になっている歯原生腫瘍と非歯原生腫瘍に分けられます。

歯原生腫瘍の99%以上は良性腫瘍で悪性腫瘍は1%未満です。
私たち開業している歯科医は悪性のものを見つけることはほとんどないものと思われます。

非歯原生の良性腫瘍にはヒトパピローマウイルスの感染による乳頭腫や唾液腺に発生する多形腺腫などの進行が極めて遅く症状のないものや慢性的な刺激で過成長する義歯性線維腫や妊娠時に多く診られるエプーリスなどの口腔内の環境に影響をうけるものなどがあります。

口腔がんとは

次に、がんとはなにかをお話いただきました。

  • ● 異常な増え方をした細胞が腫瘍であり周りの組織に浸潤、転移をする腫瘍が悪性腫瘍である。
  • ●  がんの浸潤は長い腫瘍化プロセスの最終段階で腫瘍が1cmになるまでには10年以上かかるが1cmから数cmになるには数ヶ月で成長する。
  • ●  がんは言い換えれば加齢病で平均寿命が延びてきたので生涯でがんになる確率は男性58%、女性43%で2人に1人となっている。
  • ●  口腔がんの約半数は進行がんで発見されることが多く90%以上が上皮由来の扁平上皮癌という種類のものである。
  • ● 咽頭部を含めた頭頚部のがんで50%を口腔がんが占めている。
  • ● 口腔がんの75%は舌と歯肉に発生し、発生部位の頻度は舌の前方3分の2に45%、歯肉に30%となっている。
  • ● 舌がんはほとんどが舌側縁に発生する。

このような事柄から口腔がんを対象とした口腔粘膜検診時には舌の側縁と歯肉を重点的に診ることとなります。

常滑の歯科・矯正歯科の久野歯科医院では、 初診時や再初診時に必ずガーゼで舌を包むようにして引っ張り出し、舌側縁を診る事にしています。
そうすることで舌下部や口腔底部も診やすくなります。
口腔粘膜の検診を特別なものとして扱うのではなく、むし歯、歯周病とともに口腔の基本的な検査の項目に含めています。

    
口腔がんの成り立ちと前がん病変

患者側では痛みなどの自覚症状が乏しいこと
医療者側では見落とす可能性があること疾患が急速に拡大すること
進行がんになる原因と考えられます。

口腔がんは多くの場合、前がん病変を経てがん化します。

口腔前がん病変には紅板症、白板症、扁平苔せんなどがあり中でも紅板症では50%ががん化するといわれています。
白板症は粘膜が白く角化した状態で不均一ないろいろなタイプが存在します。
扁平苔せんは原因不明の炎症性の角化病変で頬粘膜に中年女性に多く発症します。

歯肉における角化を伴う潰瘍や抜歯後の治りの悪い角化を伴う歯肉の増殖には注意が必要です。
また舌にできる潰瘍では潰瘍のかたちが乱れていて、周辺が硬く、しこりがあり、あまり痛くないなどの症状がある場合は要注意です。

一般的な口内炎であれば潰瘍の形がきれいで周辺はかたくなく、さわると痛いことが多いです。

口腔がんの予防について

日本では口腔がん患者の数が増加していますがこれは平均寿命が延びているのが理由です。
口腔がんの罹患率は減っています。

口腔がんの予防の5か条

● たばこをやめましょう。
どうしてもやめられない方はかかりつけ医、歯科医などにご相談を!

喫煙により発症する口腔疾患には喫煙を5年ほど続けると口臭、歯や歯肉の着色、5年から10年続けるとむし歯、歯周病、インプラントの脱落、10年から20年以上続けると口腔がんを発症します。
喫煙しているとインプラントの脱落は通常の2倍あまり高まり、10年以上無煙煙草を使用すれば口腔・頭頚部がんの発ガンリスクが4.1倍高まるという報告もあります。
また禁煙をすれば、口腔がんの累積罹患率は大いに下がることもお話いただきました。

● 緑黄色野菜・果物を毎日5種類以上摂りましょう
緑黄色野菜・果物の摂取は口腔がんの発症リスクと関連があります。

しかし以前はかぼちゃやにんじんに含まれるベーターカロテンはがん予防の切り札のように考えられていましたが多量のベーターカロテンのサプリメントを飲み続ける事で喫煙者の肺がんがかえって増えてしまうという研究が1990年代につづけて報告されました。

バランスのよい食事を取ることが大切のようです。
野菜は良質なオイルといっしょに摂取すると野菜の持っている栄養素を効率的に吸収できます。

● アルコールは適量を!
1日に男性なら2杯、女性なら1杯にしましょう(日本酒1合、ワイングラス1杯、ビール500ccに相当)

飲酒は適量として控えめにすることががんの予防に役立ちます。
酒の強さと発ガンには関連があり強いアルコール度数の酒をそのまま飲むと食道がんのリスクが高まり、さらに喫煙が加わると375倍に発ガンリスクが高まります。

● 2週間以上治らない口内炎はかかりつけの歯科医に診てもらいましょう
現実的には発見から治療の開始まで4ヶ月以上かかっています。

お口の中が気になったらなるべく早く歯科医院に受診することが大切で、検診した歯科医は2〜3週間の経過観察の後なるべく早く口腔外科のある病院に紹介することが大切です。

● 口の中を常に清潔にして、むし歯、歯周病はきちっと、治しましょう
口腔環境と口腔がんの関係について 不適合な義歯の長期の使用や不適合な義歯による口腔内への慢性的な刺激、う蝕の歯の鋭縁(とがったところ)によるの慢性刺激は口腔がん発症のリスクを4倍近くに高めます。
高齢化と認知症で不適合な義歯を装着し続けると口腔がんになりやすいようです。
やはり定期的な検診とともに入れ歯の手入れは必要です。

口腔がんの治療について

口腔がんの治療は他の部位のがんと同様に切除外科が中心になり放射線治療、薬物治療が併用されます。

放射線治療は口腔内に照射されるため一時的な摂食障害が起こったり、薬物療法に関しては抗がん剤、新しい分子標的薬、オプジーボ免疫療法などが登場していますがまだ決め手とはなっていないのが現状のようです。

最後に歯科医にできる禁煙支援と本日のまとめとして歯科医が行う口腔がんの検診の10のポイントを解説していただきました。

非常に多くの粘膜病変の写真を見て研修することはその病変を目の当たりにしたときに直感的に判断する資質を養う上でとても大切であると考えています。

一般的には病変の境界が不明瞭周辺に硬い部分があり中心に潰瘍があって壊死を伴っているなどの所見がありますと悪性の腫瘍の疑いが高まります

常滑市の歯科事業のひとつ「60歳歯の健診と相談」が集団健診であった数年前まではほぼ1年に1回のペースで歯科医師会で歯科口腔外科の先生を招き、口腔がんの写真を提示され研修してきましたが診療所健診に移行してその研修もなくなりました。私には久しぶりの口腔がんの歯学研究会でした。

関連記事: お口の中にできるがんについて
歯周病と口腔がんについて
口内炎について

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