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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 院長Blog ≫ 2021年3月アーカイブ

2021年3月アーカイブ

開院113年の歴史ある歯医者、常滑の矯正歯科専門 久野歯科医院の院長です。
長年矯正治療を行ってきた経験に基づく、治療解説・歯科医療解説を分かりやすく行っています。


本日も現在、治療を検討されている方に役立つ内容や当院の新たな取り組み等についてご紹介します。

【記事の更新日】2022年9月13日(火)12:00



dental camera image20220913.jpg
 

 

口腔内撮影用カメラを高性能な新たなものへ変更

これによって矯正歯科治療時は勿論、審美歯科治療時に撮影する写真がよりクリアに、より鮮明になります。
歯科治療の際の画像判断がより的確になるのと、
患者さんがご自身の治療経過を確認される際にも大いに役立つと考えます。

当院ホームページコラムや旧スタッフブログでも使用していた診療用の口腔内撮影用カメラから、新しい口腔内撮影用カメラに変わります。院長ブログ・コラムでの掲載画像を中心に順次変わっていきます。
これによって、ホワイトニングの経過や審美歯科の画像診断等を従来よりも正確に、より分かりやすくお伝えできるようになります。


これまで使用していた口腔内撮影用カメラの変遷について、ウォーキングブリーチ(神経のない歯の漂白)の
具体的な症例写真を例にご紹介してまいります。



 
 
歯科症例紹介:その1
下の症例写真は研修を終え、大学病院の勤務を終えた折に購入した銀鉛カメラによる撮影症例写真です。
 
 
漂白術前.JPG
漂白前の前歯の歯科症例写真です。若干画像全体が暗い印象です。

 
 
 
漂白術後.JPG
漂白後の症例写真です。隣にある中切歯の色調へ合わせました。
 



 
歯科症例紹介:その2
下は以前まで使用していたデジタルカメラによる症例写真です。歯科に対応した高画質なものが無い時に購入しました。
その当時は撮影条件などを様々工夫して、できるだけ良い症例写真となるように撮影しました。
 
漂白術前1.JPG
漂白前の写真。上顎右側中切歯は外傷により歯髄壊死を起こし、歯髄が変性し暗く色調が変化しているのが分かります。

 
 
漂白術後1.JPG
漂白後の症例写真です。 
変色はウォーキングブリーチにより改善された事が分かりますが、両方の上顎中切歯に光が反射して
正しく口腔内情報が伝わりにくいと言えます。



 
 
歯科症例紹介:その3
こちらの症例写真は、新たに購入した口腔内撮影用のデジタルカメラの写真です。
写真自体の色合いが格段に良くなっています。細かな口腔内の部分まで目視で確認することができます。
 
 
CIMG0015.JPG
上顎右側 側切歯の変色をウォーキングブリーチにて、漂白し改善をします。
患者さんがご来院時にすでに歯髄処置がなされ、根管治療は終了しています。


 
 
下の写真はウオーキングブリーチ完了時の写真です。
CIMG0031.JPG
ウォーキングブリーチの処置を4回行いました。
ウオーキングブリーチの具体的な処置内容については、今後 審美歯科に関するページで詳しくご紹介します。

 
 

常滑で歯科治療・矯正歯科治療を行うなら、一度ご来院下さい 

当院では今回ご紹介をした「より高度な歯科用口腔内カメラへの買い替え」など、
より良い歯科治療・より良い症例画像診断に向け
取り組んでおります。


歯科業界は治療技術は勿論、治療設備も年々新たなものが開発され、より良くなっています。
新しい設備や製品はこれまでのマイナス点を改善したり、プラス点をより強め、それを使用する歯科医院側にとって大きなプラスと
なることが多いため、積極的に取り入れることが大切です。

特に矯正歯科治療は長期的な治療となるため、その患者さんのモチベーション維持も重要です。
そういった時に効果的なのが『過去の症例写真と現在の口腔内状態を見比べること』です、


矯正治療前と比べ、状態が改善されていることを目で見て分かると「今後も続けていこう!」といった前向きな気持ちになります。
そのため、口腔内写真を撮影する専用カメラが良いと、口腔内状態をより鮮明に見ることができるので、
大いに役立ちます。

これからもより良い歯科医療をご提供していくため、新たな技術や設備を取り入れてまいります。
よろしくお願いいたします。

 

【本記事の執筆者】 常滑の矯正歯科専門 久野歯科医院 院長 久野昌士
 
kuno dental doctor profile.jpg

≪院長の略歴≫
昭和57年:東京歯科大学を卒業する。
昭和57年~61年:東京歯科大学補綴第二講座に在籍
昭和62年~平成1年:愛知学院歯学部口腔外科第二講座研究生
 
・名古屋YDCAスタディグループ
コンプリートデンチャー研究会に在籍をしながら、
名古屋顎矯正研究会に参加し、現在に至る。

 
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歯ならびでお悩みの方へ
 
常滑市の歯科、矯正歯科 久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

後戻りの治療 常滑市在住 A.K様の場合その5

荒木完了2.JPG
 
治療経過
 
上顎前歯部の歯列の安定を確認した後、ブラケットとワイヤーを外して、保定にはいります。
 
歯の動きを抑えるためにブラケットとワイヤーを外すと同時に準備しておいたクリアリテーナーを装着しました
 
当院にとっては初診の患者様でありますが、患者様にとっては2度目のブラケット、ワイヤーの装着しての矯正治療となりました。
 
今後、後戻りが早期に起こらないことに重点を置き、注意が必要であると考えました。
 
ブラケット、ワイヤーを外した直後の模型を保管しておき、微妙な変化に対応するため準備をしておきます。
 
今後定期的な観察からリテーナーの変更も考慮に入れて定期健診をおこないます。
 
今回で「後戻りの治療 常滑市在住A.K様の場合」の報告を終了します。
 

常滑市で開院113年の歴史のある歯医者 久野歯科医院です

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後戻りの治療 常滑市在住A.K様の場合その4

荒木術後1.JPG
 
治療経過
 
上顎前歯部の歯列の安定を確認した後、ブラケットとワイヤーを外して、保定にはいります。
 
患者様は長く、ベッグタイプのリテーナーを使用していただいておりましたが、今回は中切歯の隙間が出てきたことを考慮し、フィックスタイプを提案いたしましたが、患者様の希望もあり、フロスが使用しにくいことなど歯周病の予防のことも考えて、取り外しのできるマウスピ-スタイプの保定装置(リテーナー)を選びました。
 
今後定期的な観察からリテーナーの変更も考慮に入れて定期健診をおこないます。
 
歯の動きを抑えるためにブラケットとワイヤーを外すと同時にクリアリテーナーを装着できるように準備します。
 
 
 
痛みの無い歯科治療に努めています 常滑の歯医者 久野歯科医院です
 
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後戻りの治療 常滑市在住A.K様の場合その3

 
荒木結紮.JPG
 
治療経過
 
エラストメトリックチェーンによって中切歯の隙間を閉鎖することができました。
 
歯列の安定を図るために犬歯から犬歯までのブラケットとワイヤーを連続的に結さつしています。隙間の閉じた中切歯に部位の安定を図るために1ヶ月経過を観察していきます。
 
 
 
 
負担の少ない矯正歯科治療を目指しています 常滑の歯医者 久野歯科医院です
 
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後戻りの治療  常滑市在住 A.K様の場合 その2

DSCN0013.JPG
 
治療経過
 
上顎犬歯から犬歯までの前歯群にクリアブラケットを接着します。
 
接着したクリアブラケットの金属でできたスロットにニッケルチタンのワイヤーの断面が4角の0.16×0.16インチのレクタンワイヤーを装着して結さつします。
 
部分矯正でワイヤーが不安定になるためと、歯の大きな移動がないためにレクタンワイヤーからの治療開始となっています
 
つづいてステンレススチールのワイヤーの断面が4角の0.16×0.16インチのレクタンワイヤーにステップアップをして装着します。
 
高品質の樹脂製ゴムでできているエラストメトリックチェーンの弱いものを各ブラケットに装着していきます
 
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常滑で”患者様本位の矯正歯科治療”を専門に行っている、久野歯科医院 院長です。
歯並びやお口のことでお困りの方へ向けた記事を執筆しています。

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今回は「歯ならびでお悩みの方」へ向けて、当院で行っている矯正歯科治療の実際の症例をご紹介します。
具体的な症例をご覧いただくことで、実際にご自身が矯正治療を受けられる際、どういった手順と進捗で行われていくかがイメージしやすくなると思います。

今後のご自身の治療を進めていく上での参考にしていただければ幸いです!
 
■記事の更新日:2021年9月13日(月)20:00

 

矯正歯科治療/後戻りの治療例 常滑のA.K様その1

 
ご来院時の患者様からの主な概要とこれまでの治療について
 
荒木ゆ.JPG
 

こちらの患者様は中高生時に矯正歯科治療を他地域にて受けられ、動的治療が完了後も長期間の保定に努めていました。
しかし保定装置が破損してしまい、その後の保定装置の装着が不可能となってしまい、現在の状態へと至っております。
 
そのため、上顎の真ん中の歯(中切歯)の間に隙間が生じてしまい、今回はその生じた隙間を閉じることをご希望され、当院メール相談からご来院をされました。

 
当院での初診時には、まず現在のお口の中の状態を拝見し、専門の矯正歯科医として感じた印象や感想をお話いたしました。
模型採取・口腔内の写真撮影等の資料採取を行い、現在の口腔内の状態と今後行う予定の矯正治療方法・治療費用の概算について詳しくお伝えをしました。
 
【矯正歯科治療前の考察】
・中切歯間に隙間が生じている状態です。
上下的に中切歯の移動もあります。
 
 
主な矯正治療 処置方針
犬歯から犬歯までの前歯群へまずブラケットを接着、部分的にワイヤーを使用して隙間の閉鎖を試みます。
 
その治療の効果がもし不十分であれば大臼歯までブラケット・チューブを追加の上、装着し、側切歯から側切歯の前歯群を上方・後方へ移動することも検討しておく必要があります。

当院では矯正治療を進める際、これまでの経験によりどういった治療を行うべきか?を検討の上で「もしその効果が思ったように出ない場合は、次に〇〇の治療を行う」といった形で、前もって分岐となる治療計画も練ります。そうすることで、その場その場で対応するのではなく、大体の予想を元により適切で全体的な計画を立てることができます。

 
 

過去の矯正治療に関する、後戻りの治療を行うなら常滑の久野歯科医院へ 

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久野歯科医院では、過去に他院で行った矯正歯科治療への後戻りの治療にも対応しています。
また「引越しに伴い、矯正治療が中途半端な状態になっている…」といった方に向け、今後の治療に関するご相談にも応じております。

矯正治療で不明なことがありましたら、お気軽にご相談ください。それぞれの患者様にとって最適な治療計画を立案いたします。
 

【本記事の執筆者について】
 常滑の矯正歯科専門 久野歯科医院 院長 久野昌士
 
kuno dental doctor profile.jpg

≪院長の略歴≫
昭和57年:東京歯科大学を卒業する。
昭和57年~61年:東京歯科大学補綴第二講座に在籍
昭和62年~平成1年:愛知学院歯学部口腔外科第二講座研究生
 
・名古屋YDCAスタディグループ
コンプリートデンチャー研究会に在籍をしながら、
名古屋顎矯正研究会に参加し、現在に至る。

 
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患者様にご負担の少ない歯科治療を 常滑の歯医者 久野歯科医院です
 
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毎日の歯科診療から(入れ歯と上手に付き合いましょう)
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部分入れ歯を装着完了して長い間、使用していただいている自立していらっしゃる超高齢の患者様から「部分入れ歯が痛くてはまらない」と連絡があり来院されました。
 
お持ちになられた入れ歯を観察しますと入れ歯の変形や装置の破折はありませでしたが、固まった食べかすが多く付着しており手入れが不十分なのがうかがわれました。
 
お口の中を拝見いたしますと大量のプラークが付着しており、部分入れ歯を支えている歯の歯ぐきの部分が大きく腫れていました。
 
歯ぐきが大きく腫れて膿を持っているために入れ歯がはまらないことが判明いたしました。
 
大切な入れ歯の手入れ
 
入れ歯の手入れが十分できていないと
 
・お口の中に残っている歯から歯周病が発生しやすくなります
 
・口臭がひどくなったりします
 
・義歯性の口内炎(カンジダ性口内炎)が発生しやすくなります
 
・部分入れ歯を支えている歯がむし歯になりやすくなります
 
・部分入れ歯の支えている歯が歯周病で動き出し、抜けてしまう可能性が出てきます
 
部分入れ歯の場合にはお口に中に残っている歯の清掃にくわえて、部分入れ歯の清掃もしっかりと行なわなければなりません。
 
総入れ歯の場合でも入れ歯だけでなく、お口のなかを清潔に保ち、舌苔の除去につとめましょう。
 
入れ歯についた真菌のカンジダ菌はお口のなかにも移行しやすくなります
 
入れ歯が清潔に保たれていないと口臭やむし歯、歯周病の原因になります。
 
高齢者ケア.jpg
 
肺炎は命をおびや脅かす
 
また注意してほしいのはお口になかだけのトラブルだけでなく口腔細菌による肺炎に感染する恐れのあることです。
 
超高齢者は免疫力が低下し、飲み込む力が弱くなり、誤嚥性の肺炎は命をおびやかします。
 
ずいぶん前のことですが定期的に肺炎をおこす要介護者について常滑市の当時、保健婦の方から相談がありました。
 
保健婦の方は要介護者の口腔ケアに全く意識がないことで、とても苦慮されておりました。
 
今回の患者様もお口の入れ歯を清潔に保つことの良否が命に関わってくる認識が不十分であると思われます。
 
コロナウイルス2.jpg
 
新型コロナウイルス感染症は高齢者にとってはインフルエンザと並び命を脅かしかねない疾患のようです。
 
口腔ケアの良否がウイルス性肺炎に続く細菌性肺炎の重症化に大きく関係しているようです。
 
歯医者は超高齢者にわかりやすく、根気よくお口のなかと入れ歯を清潔に保つことの大切さを説明しなければいけません。
 
 
歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ 常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
 
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用などをお知らせいたします。
 
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
 
アソアライナーはインビザラインとならぶマウスピース型矯正装置です
 

上下顎前歯叢生 アソアライナー治療例/女性I.K様(常滑市在住)治療報告・その5

 
 
 
 
ステップ8.JPG
 
治療経過
 
次の段階のアソアライナーを装着します
 
今回は2ステップでアライナーを製作しました
 
順調に治療が行えば、複数のステップを1回の処置で行うことができます
 
今回も前回と同様に上顎の右側の犬歯と側切歯の間、側切歯と中切歯の間、左右中切歯の間、左側犬歯と側切歯の間、左側側切歯と中切歯の間の5箇所をストリッピング(インタープロキシマルリダクション:IPR)を0.2mmづつおこないました。
 
できたスペースを利用して歯を移動させる情報が入っています
 
また上顎左側側切歯を下方に移動(挺出)させ、ラインをあわせます
 
挺出3.JPG
 
 
アライナーのみでは動きにくいので顎内でエラスティックゴムを使用するため上下の左側側切歯と犬歯の唇側歯頚部に透明なボタン状の装置(クリアボタン)をつけます
 
挺出させたい部位(上下顎側切歯、犬歯)にアライナーのスペースが作ってあります。
 
ステップⅠその7上.jpg
 
 
上の写真は上顎のステップ1からステップ7までの写真です
 
 
ステップⅠその7下.jpg
 
 
上の写真は下顎のステップ1からステップ7までの写真です

患者様にご負担の少ない歯科治療に努めています 常滑の歯医者 久野歯科医院です

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膠原病と歯科の関係について

 
膠原病とは
 
膠原病という名前は1942年にクレンペラーと言う病理学者によって付けられました。
 
人間の体の中の細胞を支えている膠原線維というところに、フィブリノイド変性と言う同じ病変が、見られるいくつかの病気があることに気付きました。
 
現在では組織学的な変更やさらに詳しく病変が解明されてきて、膠原病と言う名称が適切なのか疑問も出ています。
 
代表的な膠原病にはリウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、シェーグレン症候群、混合性結合組織病、サルコイドージスなど多くの疾患があげられます。
 
最近のテレビドラマの主人公の女性の内科医の罹っている多発性筋炎・皮膚筋炎も膠原病(自己免疫疾患)の一つで難病に指定されています
 
膠原病に含まれる病気にはいくつかの共通性が見られます
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・症状として発熱、関節痛、筋肉痛、こわばりなどが炎症によって生じます。
 
骨、関節、筋肉の痛みとこわばりがある場合には膠原病はリウマチ性疾患としてあつかわれます
 
・病理組織学的に結合組織という組織に病変が起こります。
 
結合組織に病変が見られる病気は膠原病以外にも多くあり、膠原病は結合組織疾患として扱われます
 
・免疫機能に異常が見られます。
 
免疫とは通常、身体の外から侵入してくる細菌やウイルス・異物に対してこれらを排除するための体の防御機構です。
 
膠原病では排除する必要のない自分自身の体の成分を異物と勘違いして免疫反応を起こしてしまいます。
 
体の中で自己による抗原抗体反応が起こり、身体を攻撃,障害を引き起こします。自己免疫が関係する病気は自己免疫疾患といいます。
 
膠原病は自己免疫疾患として扱われます。
 
体の成分に対して免疫反応が起こるのでアレルギー疾患ともよばれることもあります。
 
膠原病はリウマチ性疾患であり、結合組織疾患、自己免疫疾患、自己アレルギー疾患とも呼ばれます
 
以前に久野歯科医院コラムでも紹介しているように特に、リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群は歯周病などの歯科に関係することが多くあります。
 
リウマチについて
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リウマチは主に全身の関節に痛みを伴い、慢性の炎症をもたらす病気で、進行すると関節の破壊が起こり正常に行われる機能が失われてしまいます
 
悪性関節リウマチは難病に指定されています
 
リウマチの診断や治療には非常に進歩が見られます。
 
リウマチの診断項目には多くのものがありますが、最近ではリウマチ因子(Rf)ばかりでなく抗ccp抗体、mmp-3などの血液による多くの検査項目が加えられリウマチの診断をより迅速に確実なものにしています。
 
以前に「おばあちゃんが膝が痛く血液検査でリウマチだといわれたが、整形外科で張り薬をもらって治った。リウマチはなおるし、たいしたことない」とお話しされていた方がいらっしゃいましたが、それは大きな間違いです。
 
血液検査のリウマチ因子は高齢者で陽性になる頻度が高く、それのみでリウマチであると判断できません。
 
そのおばあちゃんは軽度の膝関節症であったであろうと思われます。
 
残念ながらリウマチが完治することはまだ難しい状況です。
 
しかし、治る可能性が決してないわけではありません
 
抗がん剤としても使用されるメソトレキセート(リウマトレックス、メトレート)という葉酸拮抗剤が有効で、さらに生物学製剤の出現により大きく治療が進歩し関節の変形を軽減させ関節の痛みをとり、日常生活を普通に送れるようになってきています。
 
生物学製剤もいまでは種類が多くなり、新型コロナウイルス感染症でサイトカインストームが発生した場合に使用されるアクテムラは本来リウマチの治療薬として開発されたものです。
 
全身性エリテマトーデスについて
 
全身性エリテマトーデスは顔面に蝶形の紅斑ができたりする皮膚症状、腎臓をはじめとする多くの内臓にに障害をおこしたりするのが特徴です。
 
関節にも炎症、痛みが多く出ます
 
全身性エリテマトーデスは難病に指定されています
 
全身性エリテマトーデスについても治療に進歩がみられます
 
膠原病は「不治の病」といわれ、歯科では30年ほど前では全身性エリテマトーデスは治療にステロイドが使用されているため大学病院での歯科治療が行われるように厄介なものでした。
 
最近では重症度にもよりますが十分にコントロールされていれば安心して歯科治療ができます。歯科治療もなるべく患者様にストレスを与えないように努めています
 
治療には主に副腎皮質ステロイドが使用されます。
 
その他には免疫抑制剤が使用されます。
 
シェーグレン症候群について
 
シェーグレン症候群も膠原病のひとつです
 
シェーグレン症候群も難病に指定されています。
 
主な主症状は、外分泌器官が侵され、障害を起こします。
 
涙がでにくくなったり、唾液の分泌の減少、唾液腺が腫れるなどの症状があり、食道粘膜、胃粘膜、気管粘膜、鼻腔粘膜など分泌物の出る器官には影響を及ぼし、障害が起こります。
 
シェーグレン症候群のドライマウス・口腔乾燥症はむし歯の多発、歯周病の悪化など歯科にはとても関係の深い疾患です。
 
ほかの膠原病と同様に関節痛、炎症がありますが、本態性のシェーグレン症候群の場合にはリウマチのような関節の変形はないとされています。
 
しかしシェーグレン症候群は50%以上の確率でリウマチ、全身性エリテマトーデスなどの膠原病を伴っている症候性のシェーグレン症候群が含まれています。
 
ドライマウス・口腔乾燥症の方は眼科で涙液の分泌試験(シルマーテスト)や炎症の有無を調べたり、膠原病内科で抗核抗体などの詳細な血液検査を行い大きな疾患が隠れているか調べることも必要です。
 
血液検査では抗核抗体のうちのSS-A抗体、SS-B抗体が陽性になるのが特徴的で大きな診断の材料となります。
 
唾液腺の造影、唾液腺シンチグラムなどを行うこともあります。
 
治療は主に乾燥状態にある器官に対しての対症療法となります。
 
完治は難しいと思われます。
 
常日頃の唾液腺のマッサージが有効です。
 
唾液の出やすくなる口腔乾燥改善薬のピロカルピン塩酸塩(サラジェン)という飲み薬があります。
 
発汗,頭痛、吐き気など副作用があるときは水に溶かして、うがいをするように使用する場合もあります
 
膠原病は病態はもともとは同じもので、症状の出ている、障害を起こしているリウマチや全身性エリテマトーデス、強皮症などは氷山の一角の部位に過ぎないといわれています。
 
膠原病の多くはシェーグレン症候群を伴います
 
口腔内の乾燥のため口内炎がよくできるようになります
 
副腎皮質ステロイドの副作用と歯科治療
 
ほとんどの膠原病の治療には副腎皮質ステロイドが使用されます。
 
抜歯のようなストレスを伴うような歯科診療を行うためには患者様の状態にもよりますが、場合によってはステロイドの追加を主治医の先生にお願いしなければなりません。
 
全身性エリテマトーデスでステロイドを大量に使用しての治療では血栓症の予防に血液をサラサラにする薬が処方されることもあります
 
ステロイドを使用している患者様は骨がもろくなる傾向があります。
 
リウマチの治療薬メソトレキセート、生物学的製剤も骨を脆くします
 
その対応として骨粗鬆症の治療薬が処方されます。
 
骨粗鬆症の治療薬のなかには、その副作用として顎骨壊死があり、顎骨壊死の予防には口腔内を清潔に保つことが必要です。
 
このように膠原病と歯科疾患や歯科治療には今まで以上に密接な関係が成り立つようになり、さらなる配慮が必要になってきています
 
 
 
 

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