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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 院長Blog ≫ 2020年11月アーカイブ

2020年11月アーカイブ

歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ 常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
 
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用、副作用などをお知らせいたします。
 
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
 

常滑市明和町在住の女性 治療報告 その8

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治療経過
 
隣り合った歯の接触状態をタイトにした後、ワイヤーとブラケットを外し動的治療を完了しました。
 
下顎には固定式のフィックスリテーナー、上顎には取り外しのできるマウスピース型のクリアリテーナーを保定に使用してもらいます。
 
W.R様は下顎の前歯が2歯先天的に欠如しており、その代償として前歯の横幅が通常の前歯に比べておおきくなっています。
 
そのために上下の臼歯関係と犬歯関係が通常と異なっています。
 
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過蓋咬合、上顎前歯の傾きは改善されました
 
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W.R様のまとめは症例のページに掲載予定です
 
開院113年の歴史のある歯医者 常滑の久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 
歯根破折について
 
歯を失う大きな原因はむし歯と歯周病ですが最近非常に増えてきているのが歯根の破折です。
 
歯の根の治療技術が進み、型を取る材料の品質が高まって、現在では歯の根が健康な状態で歯周組織が健康に保たれていれば歯冠に相当する部分を人工物で立て直すことが可能となっています。
 
歯冠の部分が大きく崩壊してほとんど喪失している場合には人工物の支えを歯根に求めなければなりません。
 
歯冠に代わる歯の人工物のを歯根に求めると、咬む力がその上につくられた歯冠修復物から歯の根に伝わり歯根破切を起こすようです。
 
歯根破折を診断するのは、簡単ではありません。
 
最初は症状がないか、あっても硬いものを咬むと違和感がある程度にものしか自覚症状はありません。
 
また検査をしても確定的なものは検出できません。定期健診のときの患者様の問診や違和感より検査によってみつかることもあります。
 
歯根破折の特徴
 
歯根破折で特徴的なのは
 
・レントゲン写真による診断(歯根破切を思わせる取り囲むような透過像)
 
・1箇所~2箇所の深い歯周ポケット
 
・歯に近い位置にある歯ぐきの吹き出物のような膿の出入り口のあるふくらみ
 
・むし歯が大きく、歯の根に支えを求めている人工物がもととなっている歯冠修復
 
・咬む力がつよく、歯に対する負担が大きい
 
・ブラキシズムなどの異常習癖がある
 
・上顎の第Ⅰ小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯の頬側の歯根、下顎の第1大臼歯の前の歯根に多く見られます
 
歯根破折はむし歯や歯周病ではなく、周囲の歯槽骨は比較的吸収していない場合もおおくあり、自発痛も急性に転化しなければ違和感程度で経過する場合も多く診られます。
 
歯肉にある膿をもった膨らみで発見されることもありますが治療法があまりなく、不確実で抜歯の対象となってしまう可能性がたかくなります。
 
患者様には状況を十分説明をして今後の治療について相談いたします。
 
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歯茎の腫れを訴えられ、来院されました。
 
外側と内側の一部分に深い歯周ポケットがありました。
 
自発痛はあまり、ありません。
 
患者様に歯根破折の説明をいたしました。
 
抜歯の可能性が高いこと、その後の処置方針、治療法についてお話ししました。
 
歯根破折の対応策として抜歯即時インプラントは有力な一つの対応策です、が患者様はインプラントはご希望されていませんでした。
 
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1年10か月後の状態です。歯根破折が明瞭に映し出されています
 

一般歯科治療のほか矯正歯科治療にも力を入れている常滑の歯科・矯正歯科 久野歯科医院です

了解の得られました患者様の治療の経過を報告します。
 
どのように治療がすすんでいくのか写真を提示して解説していきます。
 

常滑市小倉町在住 t.y様治療報告 上下顎前突・叢生 抜歯症例 その2

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治療報告
 
上下顎左右側の第Ⅰ小臼歯を抜歯して0.14ラウンドのゴールド色のニッケルチタンワイヤーを上下顎に装着してレベリングを開始しました。
 
すでに他の患者様の治療報告でお伝えしているようにゴールドスロットのクリアブラケットにゴールドメッキのワイヤーを使用することでお口の中の装置が明るく見えてワイヤー、ブラケットが目立たなくなる効果が得られます。
 
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ワイヤーが歪んでいるのが観察されます。かみ合わせも深く、下の前歯は半分以上正面からみえません。
 
特に下顎のワイヤーは波を打っているように変形しています
 
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使用したブラケットはデンツプライシロナ社のゴールドスロット、クリアブラケットとワイヤーは同社のレモンゴ-ルド0.14ラウンドタイロニワイヤーFXを使用しました。
 
痛みの無い歯科治療に努めています 常滑の歯医者 久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

目立たないブラケット、クリアブラケットについて

クリアブラケット.JPG
標準的な矯正歯科治療に使用するクリアブラケット
 
常滑の歯科.矯正歯科の久野歯科医院では本格矯正の標準的な治療にプラスティックのブラケットを使用しています。
 
ワイヤーの装着されるスロットの部分は確実に歯の情報をワイヤーに伝えられるように、耐久性を有するメタルスロットとなっております。
 
メタルスロット部にゴールドメッキが施されているもの(ゴールドスロット)もあり、使用ワイヤーをゴールドメッキされたものやホワイトコーティングしたエステティックワイヤーを併用するとさらに目立たなくなります。
 
非抜歯症例(歯を抜かずに治療する)場合は第Ⅰ小臼歯にもクリアブラケットを使用します
 
クリアブラケット例.JPG
エンパワークリア・セルフライゲーションブラケット
 
最近ではセルフライゲーションのクリアブラケットのエンパワークリアも利用しております。
 
セルフライゲーションのクリアブラケットはワイヤーの摩擦抵抗が少なくすることで、歯の動きをよくします。
 
摩擦抵抗が少ないためより弱いワイヤーの力で歯を動かすため歯の痛みを軽減することができます
 
クリアブラケットの良い点
 
クリアブラケットの利点は
 
・メタルブラケットに比べて格段に目立たない
 
・ジルコニアやセラミックブラケットに比べてコストが安い
 
・審美性と耐久性を兼ね備えている
 
・材質が歯より軟らかいのでエナメル質へのダメージが少ない
 
・プラスティックなのでねばりがあり、もろくない
 
などがあります。
 
ワイヤーとブラケットを結さつする装置のクリアスナップを使用して目立たず選択的にローフリクションの治療ができます
 
松野レベリング症例.JPG
 
クリアブラケットの悪い点
 
クリアブラケットの欠点は
 
・メタルブラケットに比べて耐久性に劣る
 
・プラスティックなので吸水性がある
 
・セラミックブラケットに比べて審美性で劣る
 
などがあります
 
 
 
歯科医院でよく説明を受け自分にあったブラケットを選びましょう。
 
治療の段階にもよりますがブラケットの変更も可能です。
 
歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ
 
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
 
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用などをお知らせいたします。
 
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
 

知多市在住M.S様 19歳女性 抜歯症例 治療報告 その1

 
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M.Sさまは19歳女性、上顎中切歯の前方への傾斜で口元の前突感を主訴として来院されました。
 
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院では無料相談にて来院された患者様のご要望をお聞きして、ご質問にお答えした後、お口の中を拝見して歯並び・不正咬合の印象・感想をお話しています。
 
お口を閉じると前方にある中切歯のために口元に緊張のあること、叢生が下顎の前歯に見られることなどをお話しました。
ご本人もよく自覚されている様子でした。
 
来院されるのに少しの決断が必要な様子でもありました。
 
続いて、むし歯と歯周病の基本検査をおこないました。
 
むし歯はなく、歯周病も軽度の歯肉炎でしたので一般的な基本のブラッシングのお話をして、口腔内写真の撮影、顔貌(正貌・側貌)の写真撮影、レントゲン撮影、研究用模型の採取を行い診断しました。
 
処置方針
 
臼歯関係、犬歯関係ともに左側はClass1、ややClass2傾向があり、右側では臼歯関係、犬歯関係ともにClass2で上下顎前突です。
 
処置方針は上下顎第1小臼歯を4歯抜歯を行ないそのスペースを利用して叢生の解消と臼歯・犬歯関係をつくりながら前歯を後方に移動させて治療します。
 
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上顎前歯の著明な突出が認められます。
 
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下顎前歯にも中等度の叢生が見られます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

常滑の頼れる歯医者 久野歯科医院です

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お口の健康と医療費の関係

お口のなかの健康が、体全身の健康につながることは当院の院長ブログやコラムにて幾度もお伝えしていることですが、医療費の面からもお口の健康が全身の病気の治療費を削減できることが裏づけられています。
 
日本は超高齢化の時代を向かえ、医療費がとても多くかかり、2018年度GDP(国民所得)比で「保険料負担」で12.4%、「公費負担」8.3%となっています。
 
お口の健康と健康長寿
 
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認知症のアルツハイマー病は歯周病菌が誘発して病状の悪化に関係しているといわれています。
 
口腔ケアを行なうことでアルツハイマー病を予防できる可能性がでてきました。
 
誤嚥性肺炎は口腔ケアを行なうことで発症リスクを6割以下に減少させることができます。
 
お口の中をきれいに保つことは健康寿命を伸ばし、健康長寿につながります。
 
残っている歯の数と入れ歯は「寝たきり」に関連していて、お口の中にある歯の数と入れ歯をはめているかいないかは転倒に関係していて歯がなく、入れ歯を使っていないヒトは転倒のリスクが2.5倍になると言う報告があります。
 
むし歯・歯周病が体に及ぼすリスク
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歯周病が及ぼす全身へのリスクも見逃せません
 
歯周病があると癌では1.24倍、糖尿病2.0倍、脳血管疾患(脳梗塞)1.63倍、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)では2.11倍になっています。
 
むし歯は1度なってしまうと、元通りになおりません。
 
自然治癒することがありません。
 
早期発見、早期治療がとても大切です。
 
むし歯をつくらないために、歯周病を悪化させないために全身の健康チェックと同様にお口の定期健診も欠かせません。
 
お口の健康を維持することが健康寿命の延長に直結します。
 
歯科健診と医科医療費について
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定期的に歯科健診を長く続けることで歯が残ることが報告されています。
 
歯科健診を受け、歯の数を多く残すことができると医科の医療費を下げることが可能です。
 
40歳から5歳おきに89歳までのすべての年齢の階層で歯の数が20歯以上ある人は19歯以下の人に比べて1ヶ月あたりの医療費が少ないことが報告されています。
 
さらに歯科健診を受け、歯の数を多く残すことができると要介護度2以上でいる期間が少なくなり、健康寿命が延びることが報告されています。
 
今後、団塊の世代が後期高齢者となり、急激に増大するであろう医療費、介護費用を歯科健診を定期的に行いお口の健康を取り戻し、維持することで削減できると考えています
 

歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ 

常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。

了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用,副作用などをお知らせいたします。

どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。

知多市南粕谷I.A様 22歳 女性 非抜歯症例 治療報告その2

 
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治療経過
 
上顎を先行させて動的治療を開始します。
 
最初のワイヤーでワイヤーの断面が丸い0.14ラウンド・ニッケルチタン・ワイヤーを当院の標準的な治療に使用するシルバースロットのクリアブラケットに装着しました。
 
叢生、転位の強いところは最初はワイヤーと結紮せず、高品質のゴムでワイヤーとゆるくつなげておきます。
 
叢生が改善してくる途中で結紮します。
 
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細いワイヤーが波を打つように変形しているのがわかります。
 
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上顎第1大臼歯には上顎の側方への拡大のためにクワド=へリックスという装置を装着します。
 
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使用ブラケットは前歯部にはデンツプライ・シロナのクリアブラケット・シルバースロット、ロスのセットアップ、小臼歯部にはトミー社のマイクロアーチメタルブラケット、第Ⅰ大臼歯にはコンバーチブルのダブルチューブ、第2大臼歯にはシングルチューブを使用しました。
 
 使用ワイヤーは3Mユニテック社のナイチノール・スーパーエラスティック・オルソフォームⅡを使用しています。
 
患者さんの負担を軽減する歯科治療に努めています 常滑久野歯科医院です

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講演会に出席しました
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口腔機能低下症の入れ歯の作成ポイントについて

 
講師:貴島 真佐子先生
 
口腔機能の低下した患者の義歯作成ポイント
 
8020運動が功を奏し平成28年には8020達成者が51.2%となり、「8020健康長寿社会」が実現したと言われています。
 
日本国民の平均寿命は2015年では男性は80.79歳(世界3位)女性は87.05歳(世界2位)となっており、病気や要介護にならず自立して元気に日常生活を送れる期間である健康寿命は2013年で男性71.19歳、女性74.21歳(共に世界1位)となっています。
 
平均寿命と健康寿命にはそれぞれ男性で約10年、女性で13年の差があり、この差をいかに縮めていくかが課題となってきています。
 
原因を探し出し根本的な治療を行なうことにより、病気の完全な治癒をめざす従来型の医療モデルを高齢者に適応することは、困難で今後は高齢者にあった医療が必要であるといわれています。
 
今回の講演者の貴島先生も前々回の藤田学園歯科口腔外科の先生と同様に、チーム医療についての先生の勤務しているリハビリテーション病院での勤務の状況の解説から講演が始まりました。
 
講演を聴きに来ている歯医者は多種多様の医院経営の形態をとっているので、受け止め方も色入りであると思いますが、口腔内のケア、リハビリテーションに関してはチ-ム医療が基本となっていて、私のような小規模な1開業医の出るまくは今のところなさそうです。
 
地域で病診連携が整ってくれば対応はできそうですが、口腔内のケア、リハビリテーションに費やされる多くの時間と当院へ来院する患者様の対応の配分を考えると、たやすいことではないと今回も思いました。
 
口腔機能低下症とオーラルフレイル
 
オーラルフレイルはわずかなむせや食べこぼし、滑舌の低下といった口腔機能が低下した状態を示すものであり、国民の啓発に用いる用語(キャッチフレーズ)です。
 
一方、口腔機能低下症は検査のもとずく疾患名です
 
オーラルフレイルと口腔機能低下症はオーバーラップされる部分が多く区別されるものではなくどちらも重要な概念です
 
オーラルフレイルという用語を用いて人々に口腔機能について感心を持ってもらい、オーラうフレイルを感じたら歯科医院を訪れ口腔機能低下症の検査を受けるということが一般的に望まれることになります。
 
フレイルについて
 
フレイルについては院長ブログや当コラムでもお伝えしています
 
身体的フレイルは口腔機能の低下と低栄養のも深く関係してきますが、フレイルに関係する歯科関連の事柄について木島先生の活動されている地区の実態調査から歩行が遅い人は入院期間や持薬退院率が有意に低く、それにくわえて食べる機能の障害や嚥下機能の障害がある、排泄障害があると日本では入院期間の延長や自宅退院する機会が遠のくことを解説していただきました。
 
歯科補綴治療の口腔機能低下症へのかかわり
 
歯科補綴治療による栄養改善では
 
・義歯の修理や義歯の新製により咀嚼能力の影響を認めたが、栄養状態は変化がなかった
 
・歯がない人に対して入れ歯の新製と共に栄養指導を行なうことでフルーツと野菜の摂取量が有意に増加した
 
・歯のない人に対して入れ歯の新製と共に栄養指導を行なうことで魚や鶏肉の摂取量が有意の増加したとの報告がある
 
ポイントは入れ歯の新製・調整とともに栄養指導をあわせて行なうことであり、食べる(栄養の摂取)とは咀嚼と嚥下である。
咀嚼は随意運動で嚥下は不随意運動である。
 
歯医者は随意運動である咀嚼にアプローチするとお話いただきました。
 
摂食嚥下リハビリテーションについて
 
つづいて非常に多くのスライドが用意されていて摂食嚥下障害についての検査法、診断や摂食嚥下リハビリテーションの方法についての解説が頭頚部の筋肉を主体とした解剖図やX線テレビの動画を用いて解説していただきました
 
口腔機能の低下した患者への義歯作成のポイント
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この項目が今回の講演で私が一番聞きたかったことです。
 
口腔機能の低下した患者様の摂食リハビリテーションにチーム医療で多くの他業種とかかわり連絡をしながら、歯医者として私ができることといえば入れ歯をつくり調製することでしか関与できないからです。
 
木島先生は
 
・咬合位を確立しておくことは嚥下機能を強化し、食べることの不具合や嚥下障害の予防の基本となること
 
・嚥下に重点を置くときには上顎のみの入れ歯でかまわない、舌と口蓋部で食品を押しつぶし嚥下を促す
 
・咀嚼に充填をおく場合は当然上下の入れ歯が必要になってくる
 
・入れ歯と舌は飲み込むためにとても大切な役割りをしている
 
・入れ歯の作成前、作成中、作成後を通じて口唇、頬粘膜、お口の周りの筋肉などに緊張があればマッサージを十分に行います
 
・咬合高径(かみ合わせの高さ)は低くする
 
・舌房は広く取る
 
・舌、頬、口唇のバランスの取れた位置の筋圧の中立帯(ニュートラルゾーン)に入れ歯をつくる
 
などのポイントをお話くださいました。
 
最後の3つは一般の口腔機能低下のない患者様にもいえることで入れ歯を上手くつくることの勘所にもあたる大切な部分です。
 
質疑応答と感想
 
最後には多くの質問がありました。
 
若い先生からは人工歯の種類から人工歯を並べる位置などについて、食事指導までも質問があり、摂食嚥下リハビリテーションに詳しい先生の熱心さも伝わってきました。
 
質疑応答をのぞいて2時間の講演でしたが最初の紹介部分が30分ほどあり、もうすこし口腔機能を回復するための義歯作成のポイント部分があればもっとよかったと思います。
 
認知症の患者様の義歯診療について、特にお口の不随意運動がある方のかみ合わせの取り方など詳しくお聞きしたかったと思います。
 
 

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