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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 院長Blog ≫ 2019年9月アーカイブ

2019年9月アーカイブ

患者様にご負担の少ない歯科治療に努めています 常滑の歯医者 久野歯科医院です

皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします

セミナー6.jpg

愛知県保険医協会の歯科学術研究会に出席する
 
題目:口腔機能低下症への理解を深める!
 
講師:松尾浩一郎先生(藤田医科大学医学部歯科・口腔外科学講座主任教授)
 
 
藤田医科大学病院での歯科の役割り
 
講師の松尾先生は、約1年程前に教授になられた若い先生でした。
 
先の歯周病学の三谷先生も若い教授でしたが、私の付き合いのある先生方は同年代の教授が多いので若い教授の講演会では特に新鮮に感じられます
 
最初に松尾先生は藤田医科大学付属病院の紹介で大学病院のなかでの歯科口腔外科の役割りは各課の診療の下支え、周術期の入院患者への対応・口腔ケアなどチーム医療に重点が置かれていることの説明がありました。
 
フレイルとサルコペニア
 
口と全身の関係では口は栄養の入り口で、感染の入り口でもあること口をきれいにするのは肺炎の防止のため、全身の感染症を予防するための歯科の重要性についてお話がありました。
 
フレイルとは英語の形容詞から来た言葉でフレイルの意味は加齢に伴って生理的予備機能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態のことをいいます。
 
サルコペニアとは加齢に伴って筋肉が減少する状態のことで、機能的な側面を含めた筋肉量、筋力、歩行速度の低下の3つであらわされます
 
フレイルの種類には身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルがありこの部分が重なりあって発現していることが多いようです。
 
可逆性があるのがフレイルの特徴のです。
 
具体的には
 
1.体重の減少:6ヶ月間で2~3kg以上の体重が減っている
2.疲労感:訳もなく疲れるような感じがする
3.活動度減少:運動や体操をしていない
4.身体機能の減弱:歩行速度が1m/秒未満・・・道路を青信号のうちに渡ることができる速度
5.筋力低下:握力男性で26kg未満,女性では18kg未満で
 
上記の5つの項目のうちで3項目以上当てはまるとフレイルといわれています。
 
栄養障害が要介護の原因
 
栄養障害が要介護の原因となり、加齢にしたがって栄養障害が起こってきます。
 
栄養障害といっても前期高齢者は過栄養が問題となり糖尿病歯周病などの生活習慣病に動脈硬化性疾患(脳血管障害、循環器障害)メタボリックシンドロームが要介護の原因となります。
 
後期高齢者ではその反対に低栄養が問題となりフレイル、サルコペにア、骨折、感染が要介護の原因となってきます。
 
口腔機能の低下が低栄養を招きフレイルへと移行していくのです。
 
一見矛盾しているようですが全体を通じて適切な量でバランスよい栄養を摂ることがポイントとなります。
 
口腔機能と栄養の関連性については残っている歯の数が少ないと食べられる食品が制限され、栄養を取り入れるバランスが悪くなります。
 
残っている歯の数は過栄養や低栄養などの栄養障害と関連があるという報告があります
 
口腔機能低下症とは
 
続いて口腔機能低下症とは何かと口腔機能低下症の診断について説明がありました
 
口腔機能低下症とはお口のなかの環境として
 
1.口腔衛生
2.口腔乾燥
 
お口のなかの機能として
 
3.咬合力
4.舌口唇運動機能
5.舌圧
 
統合された機能として
 
6.咀嚼機能、
7.嚥下機能
 
の7項目について検査が行われ、各々の検査で設定された基準値からはずれた項目が3項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。
 
また診断に必要な項目の検査の使用機器についてと検査機器から読み取れる数値についても詳しく説明していただきました。
 
特に
・咬合力の低下は残っている歯の数が19歯以下であらわれること。
 
・舌圧と握力には相関関係があり舌圧が30kPa以上あれば普通の食事ができること。
 
・歯より舌圧が重要であること。
 
などが印象に残りました
 
口腔機能低下症の検査と診断について
 
口腔機能低下症を診断するために検査をするのですが、検査には客観性の得られる測定機器によるものが多く少なからず費用がかかってきます。
 
検査の実際を動画で説明していただきました。
 
一人につき5分程度で検査が完了するとのことでしたが検査に習熟する必要もあり、実際にはもう少し時間がかかるように思いました。
 
口腔機能低下症への対応
 
口腔機能低下症への対応では指導に重点を置き、患者様への動機づけ、どういうものを食べているかなどの栄養状態や食形態を含めた生活指導、多職種連携による口腔機能の管理について解説していただきました。
 
・栄養指導について
・口腔不潔について
・唾液について口腔乾燥について
・咬合力の低下について
・低舌圧、舌口唇運動機能低下について
・嚥下機能の低下について
それぞれの説明とその対策について詳しくお話いただきました
 
最後に
・口腔機能低下症のあり方と方向性として様々な場面で口腔機能低下者がいる。
 
・栄養障害と関係がある。
 
・多くの高齢者が歯医者に来院するので、歯科医院で口腔機能低下を起こしている患者様に栄養やフレイルの予防についての指導が可能である
とお話いただきました。
 
講演会の後で
セミナー資料5.jpg
 
今回の講演では具体的な対応について、はチーム医療の整った大学病院の対応が例であったことや一般開業医の下に訪れる高齢者で、入れ歯で苦労していたり、入れ歯がないことで口腔機能が低下しているものを除くと、どれほど口腔機能の低下した或いは
口腔機能の低下の意識のある患者様が来院しているかなど、客観的な評価のためには検査機器の整備も必要で、現在の自分の歯科医院では、いろいろな意味で対応するには難しいことも多く感じられました。
 
チ-ム医療で多職種の方と連携しなければ、本当の意味での口腔機能低下症には対応できないのではないか?訪問診療と同様に歯科医院で毎日の歯科診療の合間に、休憩時間を利用するなどして安易に対応できるものではないと痛感しました。
 
しかし実際に歯科医師が診療室の外で社会に対して関係する場面は多くなってきていて医師ばかりでなく、一般社会にもお口の健康がいかに全身の健康に関係して大切であるかが理解されつつあることも確認できました。
 

常滑で矯正歯科治療を専門に行っている久野歯科医院 院長です。矯正歯科の最新情報、そして患者様のお口の予防等へつながる情報を掲載しています。

当院では患者様に質の高い治療をご提供できますように、院長自らが全ての矯正歯科治療を行っております。その長年の治療経験/治療技術に基づき「皆様のお役に立つ矯正歯科の情報」から、「症状や治療に対する疑問等」に対し分かりやすくご説明をしたいと思います。


■記事の再執筆日:2021年8月30日(月)13:00
 

矯正歯科に関し患者様からよくいただくご質問への回答1

Q&A.jpg
 

Q 普段から強くかみしめる癖があり、歯が減ってしまいました・・・

以前、神経を取る歯科治療をした歯がありましたが、割れたり欠けたりをして、その後に歯を抜いてしまいました。
そのため、現在は部分入れ歯を入れていますが、長く入れ歯をいれていると入れ歯の縁の部分の粘膜が痛くなります。
 
時には入れ歯が壊れ、修理をくりかえしている状態です他にもっと楽になるような歯科治療はないものでしょうか?

 
A 強くかみしめている、ご自覚はあるようですね。入れ歯にはその入れ歯に相対する歯の圧痕が強くついています。
 
長くつらい精神的に厳しい状況/環境の中でできてしまった悪い習慣や癖は簡単に治らず、強いかみしめの悪影響がお口の中に見られます。
まずは身心のリラックスが必要です。自律訓練を習得し、身心のリラックスを心がけてください。
 
今のまま入れ歯を新しく作ったとしても残っている歯を痛めたり、入れ歯が壊れたりし、お口の中の問題が無くなることはないでしょう。
心身のリラックスに努め、強いかみしめを行なっている自分に気づき、気づいたらやめましょう。

 
 

Q 就寝時の歯ぎしりで困っています。数年前、歯ぎしりが原因で歯が2本抜けてしまいました。

残っている歯もかけてきました。咬み合わせも上手くできません。何か効果的な歯科治療法はありますか?

 
A 歯ぎしり、かみしめはストレスが原因であることが多く考えられます。

眠りが浅い場合に歯ぎしりが起こりやすいといわれています。
寝る前に筋弛緩法や自律訓練法などを行い、十分に睡眠がとれるようにリラックスします。
 
睡眠中は力のコントロールが難しいため、歯ぎしりによる歯の負担を分散させ、歯ぎしりをしても音が出ない「ナイトガード」というマウスピース型装置をはめるのもお勧めです。


 

Q 2歳の孫が受け口なのが気になります。大きくなると治りますか?

 
A 乳歯の時に不正咬合があっても、実は永久歯で100%不正咬合になるとはかぎりません。
 
歯の生え方や顎の大きさなどは年齢とともに変わっていきます。また顎を前に出している機能的なものかも知れません。
お孫さんはまだ2歳ですから、今の所、特別な歯科治療の必要はありません。
 
3歳を過ぎたら矯正治療を行なっている歯科医へと相談した方が良いでしょう。
最近は早期の矯正歯科治療を開始する所もあるようですが、当院では乳歯列での矯正歯科治療は基本的に行いません。

 
 
 

Q 小学校3年生の女子で、前歯のガタガタが気になります。奥歯に乳歯もあります。

今から歯科治療を開始した方が良いでしょうか?それとも、永久歯へ全部生え変わってからでも良いものでしょうか?
 
 
A 全部永久歯へ生え変わるまで待つケースもありますが多くの場合、永久歯と乳歯が混ざっている時期に将来生えてくる永久歯の場所を確保し、余裕を得ておくことが大切です。 
 
そうすることによって、歯を抜いて矯正治療を行わなければならない確率を低くすることができます。
また、この時期は個々の歯の不正を正すことより悪習癖や機能の改善に重点がおかれます。将来の永久歯列の矯正治療の準備期間として重要です。 しかし、トータルの矯正治療期間が長くなりますため、担当の歯科医とよく相談の上、進めるのが良いでしょう。
 
 
 
 

dental brushing image.jpg

Q 矯正歯科治療をしていますが、時々頭痛がします。矯正治療と関係はあるのでしょうか?

 
A 頭痛には様々な原因と多くの種類があります。20歳代の女性に起こる頭痛には生理痛や片頭痛、緊張性頭痛などがあり、顎関節症でも頭痛の症状が現れるときもあります。
 
矯正歯科によって歯がガタガタしている状態を治療する過程で、装置が強く歯に当たり顎関節症を起こる可能性も多少あります。ひどい頭痛が続くようでしたら一旦、矯正装置を外してみるのも矯正歯科治療と頭痛の関連性を調べるのに良いと考えます。

一旦、矯正装置を外し、それで頭痛が緩和されるようでしたら、装置が要因と考えられるため、その旨を歯科医へ話し、今後の治療方針を検討するのがお勧めです。


 

常滑で矯正歯科治療のことでお悩みなら 

当院は歯周病治療等の一般的な治療から、患者様のお悩みを解消する治療・矯正治療を行っております。
現在の患者様のお悩みをよくヒアリングし、そのお悩みの要因を様々な角度から検討します。


kuno dental exterior2021.jpg

その上で効果的な治療計画//治療方針を練り練り、分かりやすく患者様へとご説明の後、実際の歯科治療へとあたります。
また矯正歯科治療に関するセカンドオピニオンとして、現状と今後の治療に関するアドバイスも行っています。

歯並びや治療時の痛み等でお悩みでしたら、お一人で悩まずお気軽にご相談いただければと思います。

 

【本記事の執筆者について】
常滑の矯正歯科専門 久野歯科医院 院長 久野昌士
 
kuno dental doctor profile.jpg

≪院長の略歴≫
昭和57年:東京歯科大学を卒業する。
昭和57年~61年:東京歯科大学補綴第二講座に在籍
昭和62年~平成1年:愛知学院歯学部口腔外科第二講座研究生
 
・名古屋YDCAスタディグループ
コンプリートデンチャー研究会に在籍をしながら、
名古屋顎矯正研究会に参加し、現在に至る。

 
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矯正歯科治療にも力をいれている常滑の歯医者  久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

エクストルージョン、矯正治療による挺出について(その1)

患者様の概要
患者様は大野町在住のg.m様 68才女性の方です
 
以前に治療してあった上顎の左側のブリッジタイプの修復物の犬歯がはずれ、しばらく放置されていたようです。
 
下の写真はブリッジの犬歯の部位の状態です
 
エクスト10の1.jpg
 
エクスト9の1.jpg
 
現在の状態はむし歯のが進行して、歯肉が盛り上がり、歯の根の部分が埋まっていて外からは見えません。
 
上顎の犬歯は歯の根の長さが長く、食物を咬み切るにはとても大切な歯の一つです。
 
犬歯は第1大臼歯とともに咬合の鍵といわれている重要な歯です。
 
通常であれば、抜歯の可能性が高いのですが、犬歯を抜歯した後、治療範囲が拡大して周辺の歯に与える影響が大きくなってしまいます。簡単に抜歯と判断せず、歯を残すことを検討しなければなりません
 
そこで処置方針を検討しました。
 
処置方針の検討
 
1.抜歯して取り外しのないブリッジタイプで修復する
 
ブリッジタイプの修復をするためには抜歯した犬歯の役割りを他の歯に分担をさせるため、犬歯の隣り合っている歯の再治療を必要とします。
犬歯の隣り合っている歯に大きな負担が生じ、負担を軽くするためには歯冠修復の範囲が大きくなってしまいます。
 
2.抜歯して取り外しのできる部分入れ歯を装着する
 
隣り合っている歯の再治療は行なわないので治療時間、治療期間は短く治療費用も少なくて済みます。
 
しかし審美的に劣ること。食物が部分入れ歯のなかに入って掃除などがわずらわしいこと。などの短所があり、1歯の小型の部分入れ歯は、はずれやすく、はずれたことの気がつかなければ簡単に飲み込んでしまう危険性もあります。
 
3.矯正歯科治療で歯を引っ張り出して(エクストルージョン)犬歯を再修復する。
 
抜歯をしないで矯正歯科治療の手法を使用して犬歯を引っ張り出して犬歯を救います。
 
弱い力で歯を引っ張り出すので時間がかかります。
 
歯を長い時間をかけて引っ張ることにより歯の周りの骨や抵抗性のある硬い歯肉も獲得することができますが、小さい範囲の外科手術が必要となります。
 
4.抜歯してインプラント治療をおこなう
 
インプラント手術が必要となります。
 
抜歯して周辺の骨の吸収しないうちに抜歯の治癒を利用して抜歯後すぐにインプラント手術を行なうか(抜歯即時)、抜歯した後に治癒を待ってからインプラント手術を行なうか(抜歯待時)選択、判断が必要になります。
 
抜歯した後を待ってからのインプラント手術には骨や歯ぐきの環境を整える手術も必要になってきます。
 
前歯部のインプラントは審美的にも歯科医師の高い技術が要求されます。保険外診療となりますので治療費が高額となります
 
5.インプラント治療の前処置としてエクストルージョンを行い、骨や抵抗性にある歯ぐきを十分獲得した上で抜歯した直後にインプラント手術を行い修復する
 
 4の処置方針に加えてインプラント手術の環境、条件を整えるためにインプラントの前処置としてエクストルージョンを行います。
 
治療期間の延長と治療費用が高額となります。
 
 
処置方針の決定
 
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院ではインプラント治療のページでお知らせしているようにインプラント治療は最初に選ぶ治療法でない場合がおおいです。
 
g.t様に処置方針の検討、治療計画の候補をお話して3.の矯正歯科治療の方法を利用するエクストルージョン(矯正的挺出)をおこなって歯の根を引っ張り出してブリッジの歯冠の修復を行なうことにいたしました。
 
合わせて歯周病の基本検査を行ったところ歯肉の腫れもありましたのでエクストルージョンの治療と並行して歯周病の基本治療を行なうことも患者様に説明いたしました。
 

常滑市の頼れる歯医者 久野歯科医院です

皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします

毎日歯科診療に携わっておりますとむし歯や歯周病でないお口の中の疾患や歯科に関連した疾患で患者様が来院されることもしばしばです。
 
むし歯や歯周病でないお口の中の疾患や歯科に関連した疾患についてお知らせします
 
急性上顎洞炎とは
 
顔面には副鼻腔とよばれる空洞があります。副鼻腔は4つあり、それぞれの部位で前頭洞、し骨洞、蝶形骨洞、上顎洞と呼ばれています。
 
風邪などをひいて副鼻腔に炎症が起こると粘膜から多くの粘液が分泌されその粘液が鼻水となって鼻やのどに流れ落ちてきます。
 
炎症がひどくなると粘膜にむくみや腫れが起こって鼻と交通している部分がふさがり、分泌液が副鼻腔の中にたまります。
 
この状態になると鼻ズマリに始まり、頭痛、顔面痛などの症状があらわれてきます。
 
上顎洞は左右の頬の部分にある一番おおきな副鼻腔でそこに急性の炎症がおきる場合を急性上顎洞炎と呼んでいます。
 
急性上顎洞炎の症状
歯が痛い5.jpg
 
歯医者に訪れる場合には上顎洞と一番近い位置にある上顎第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の痛みとなって現れます。
 
通常、痛みを発している歯を特定する場合には歯をひとつ、ひとつ、たたいて(打診)判断することも多いのですが、急性上顎洞炎でも打診痛があり、歯の神経の痛みに非常によく似た症状を患者様は訴えます。
 
診断について
 
歯周病やむし歯で歯の根に慢性炎症の病巣が原因で上顎洞炎を起こす場合もあり(歯性上顎洞炎)、見極めが大切になってきます。
 
判断を誤ると歯の神経(歯髄)取り除いてしまいかねません。
 
歯医者で注意しなければならないのは
・片方だけの鼻ズマリはないか
 
・痛みのあるほうの頬の辺りを圧して痛みがあるか
 
・眼の下の部位に腫れがあるか
 
・頭を下げて頬の痛みが強くなるかどうか
などを診て見極めることが必要です。
 
画像診断
上顎洞炎1.jpg
 
確定的な診断はレントゲン、CT, MRIなどの画像診断でおこなわれます。
 
上は16歳女性の急性上顎洞炎の患者様のレントゲン写真です。
 
口内法のレントゲン写真(デンタル)では奥歯の間に、軽いむし歯の治療の後がありますがそれが原因であるとは思われません。
 
歯にひびが入っていないことを確認しました。
 
上顎左側第1大臼歯に自発痛があり、打診痛もあります。
 
この時点で歯医者は安易に歯を削ったり、神経を取るような処置を慎まなければなりません
 
パノラマ写真により上顎左側上顎洞の部分が白くなっているのがわかります
 
 
上顎洞炎3.jpg
 
治療について
診断ができれば、対応が可能になります
 
治療については、抗菌薬や消炎鎮痛剤で治療します。
 
必要があれば耳鼻科への受診紹介をいたします。通常は3~7日で症状はなくなっていきます。
 
 

久野歯科医院です

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帯状疱疹

 
春先には麻疹(はしか)、風疹、水疱瘡が流行の傾向があり、夏には手足口病、ヘルパンギーナが流行しますが、どれもウイルス性の疾患で歯科にも関係があり、お口の中に症状の出る疾患です
 
ウイルス1.jpg
 
帯状疱疹とは
 
帯状疱疹は子供の頃に罹った水疱瘡(水痘)のウイルス(水痘・帯状疱疹)ウイルスが神経節に(神経の細胞が集まっている場所)に潜伏し、何10年かの休眠期間を破って体の中で再び活動を始めたことによって起こる病気です。
 
とくに20歳前後と60歳以上の免疫力の下がる高齢者がよくかかります。
 
歯科領域での帯状疱疹の特徴
 
強い痛みと紅斑や水疱などの皮膚・粘膜の症状が特徴です。
 
体におこるものが知られていますが、顔に起こるものも多く三叉神経の支配領域が好発部位となっています。
 
三叉神経とは12対ある脳神経のひとつで運動部と知覚部からなる混合神経です。
 
三叉神経の三叉神経節に潜伏していたウイルスは額へ行く三叉神経第1枝が好発部位で、上顎へいく第2枝、下顎へいく第3枝を通って歯にウイルスが入り込むと「歯の痛み」ではじまることがあり、
 
「歯の神経(歯髄)の痛み」と帯状疱疹が原因の痛みの区別がむずかしくなります。
 
歯に突然きりきりするような痛みがあらわれ痛みがずっと続いている。
 
痛み止めや抗菌薬をのんでもが効かない。
 
痛む部位が拡がって顎全体が痛くなってくる。
 
全身倦怠感、だるさがあり、顎の下のリンパ節が腫れる。
 
熱っぽいなどの症状と中高年から高齢者には帯状疱疹の痛みを疑うことも時には必要です。
 
早期に診断できれば抗ウイルス薬がよく効きます。
 
帯状疱疹の後遺症
 
顔に起こる帯状疱疹は後に顔面神経麻痺を起こしたり後遺症として帯状疱疹後神経痛という神経痛を起こすことがあります。
 
帯状疱疹後神経痛
悩みの種.jpg
 
帯状疱疹が治った後もヒリヒリやじりじりと焼けるような痛みや針で刺すような痛みが持続的に起こり、その状態が残ってしまうことがあります。
 
痛みに対してはペインクリニックで神経ブロックを行ったり、三環系抗うつ薬が有効です
 
後遺症の帯状疱疹後神経痛は70代では50%以上の人に起こるといわれています。
 
三叉神経第1枝(額に行く枝)の帯状疱疹は帯状疱疹後神経痛へ移行する頻度が高くなります。
 
歯科医院へ来院した原因不明に痛みに対して早期に見極めてお医者様に紹介して治療を開始できるようにする必要があります。
 

矯正歯科治療にも力を入れている久野歯科医院です

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笑顔9.jpg

 

もう一つの部分矯正:エクストルージョンで歯の根を救う

 
むし歯で歯冠(歯の部分)部を大きく失ってしまったり、以前に治療した歯の修復物が、はずれて取れてきてしまった後、再びむし歯になって(2次カリエスといいます)健康な部分を大きく失ってしまったりすると、歯の根の部分のみが残った状態になってしまいます。
 
いわゆる残根状態です。
 
残った歯の根の辺縁は歯ぐきの下にあり、歯肉が増殖して歯が埋まっているときもあります。
 
重症の場合にはむし歯が歯槽骨の下にまで拡がり健康な歯質は歯槽骨より下にしかないこともあります。
 
そうなった場合には残念ながら抜歯を考えなければなりません。
 
しかし犬歯のように歯の根が長くかみ合わせの鍵となる歯はできる限り抜かずに利用したいと歯科医は思っています。
 
そこで残根状態にある歯の根を隣り合っている歯を固定源(アンカー)にして牽引して、健康な歯質を引っ張り出し、歯肉より上に健康な歯質が存在するように歯根を移動させることをエクストルージョンと称しています。
 
エクストルージョンを行なうことにより健康な歯質に歯冠修復物(被せ物)の端を設定できて、修復物が長持ちします。
 
エクストルージョンの手法は抜歯やインプラントのための前準備に使用されたり、歯周病で骨のなくなってしまった部分の骨造成に役立ったり、硬く抵抗性のある付着歯肉を増加させたりと非常に有効な方法ですが、歯根の長さが十分あり、歯槽骨の造成に適した口腔内環境が必要です
 
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院では患者様のお口の中の環境に応じて、咬合の要になる歯に患者様に説明してエクストルージョンを行なっています。
 
エクストルージョンを適用した患者様の治療経過の報告をいたします。
 
方向性.jpg
 

久野歯科医院です

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リラックスの方法

リラックス1.jpg
 
ストレスの解消にはリラックスすることが大切です。
 
ストレスはいろいろな方面に悪影響を及ぼします。
 
歯科に関係してくるのは顎関節症、かみしめ(クレンチング)などのブラキシズム、TCH, 歯周病、ドライマウスなどの疾患があげられます。
長期にわたるストレスは自律神経に影響を与え、肉体だけでなく脳全体を疲弊させます。
 
「身心一如」という言葉があります。
 
体を休め、リラックスさせることで精神的な疲労も和らいでいきます。
 
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院では次のリラックスの方法をおすすめしています。
 
首のストレッチ
 
1.後頭部から両肩の筋肉を伸ばすように前方へ頭を傾けます。
 
顎の先が鎖骨中央部に接するようなイメージで行ないます。
 
その状態を息を止めずに20秒~30秒ぐらいキープします。
 
後頭部から両肩の筋肉が伸びてくるのが自覚できると思います
 
2.今度は逆に下顎の下から首のもとの筋肉を伸ばすように後方に頭を傾けます。
 
頭のてっぺんを背中につけるようなイメージで行ないます。
 
その状態を息を止めずに20秒~30秒ぐらいキープします。
 
3.首を横に傾けます。
 
傾けた方の手で頭の横を引っ張るようにして肩から首筋の筋肉を伸ばします。
 
やはりその状態を息を止めずに20秒~30秒ぐらいキープします。
 
首筋の筋肉が伸びてくるのが自覚できると思います。左右でおこないます
 
筋弛緩法
 
リラックス3.jpg
 
筋弛緩法は筋肉を緊張させてから緩めることを行なうエドモンド・ジェイコブソン博士が考案した身心のリラックス法です。
 
体の一部分に意識的に継続的に力を入れて、力をすっと抜きます。
 
力が抜ける感覚を感じることが大切で、常日頃の生活の中での緊張度が自覚できます。
 
休み時間に行なったり、特に寝る前に毎日の習慣となるように行なうと効果的です。不眠治療にも応用されています。
 
肩、首の筋弛緩法
 
肩をすくめるように、体の中に首を入れるようなイメージで力をいれます。
 
この状態で5秒~6秒ほどキープします。肩をストンと落とすように肩の力をぬき、脱力します。力の抜けた状態を自覚します
 
自律訓練
 
自律訓練はシュルツ博士が考案した身心のリラックス法です。
 
姿勢をつくり、鼻から息をゆっくりと吸って口から長く細く息を吐きます。
 
この深呼吸を10回~20回おこない自律訓練の準備を行ないます。
 
背景公式言語「気持ちが落ち着いている」から第Ⅰ公式言語「両手両足が重たい」第2公式言語「両手両足が暖かい」までで十分体の身心のリラックスはできると思います。
 
顎関節症、クレンチング、TCHなどの方は第2公式言語まで行なった後に特殊練習として「唇は閉じて、歯は離す」などの言葉を自己暗示に使います。
 
不眠には寝る前に筋弛緩法の後応用すると入眠に役立ちます。禁煙にも応用が可能です
 
自律訓練はとてもよい身心のリラックス法ですが身に付くまでに2ヶ月~6ヶ月かかります。
 
頭ではわかっていても実行するには比較的ハードルの高いリラックス法かもしれません。
 
しかし今のストレスなどを受けている現状を打破したいと思われている方、不定愁訴が長くつづいている方、薬の量を減らしたい方などには有効なリラックス法であるとおもっています。
 
自律訓練に先立ってストレッチと筋弛緩法を行なうと自律訓練にスムーズにはいっていくことができるでしょう。
 
詳しくは当ホームページのコラム「ストレスを取り除く身心健康法 自律訓練」を参照お願いいたします。
 
リラックス2.jpg
 
 
 
患者様にご負担の少ない歯科治療に努めています   久野歯科医院です
 
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ブラキシズムとは

ストレス1.jpg
 
一般的には「歯ぎしり」といわれていますが「歯ぎしり」にはグラインディング(咬んで横に動かす)、クレンチング(かみしめ)タッピングなどがあります
 
ブラキシズムは年齢や性別に関係なく発生し、被せ物の破折や歯根破折、歯頚部の楔状欠損、知覚過敏、歯周病の悪化、などや顎関節症、むし歯の原因でない歯痛、舌の痛みなどお口に中にさまざまな障害をもたらします。
 
ブラキシズムは睡眠時と覚醒時に分けられます
 

睡眠時ブラキシズムについて

 
睡眠の深さの程度によって筋肉の緊張度に変化がおこり、睡眠中に咀嚼をしているような顎の動きが発生します。
 
咀嚼をしているような顎の動きが睡眠時のブラキシズムに大きく関わっています。
 
この動きが発生する前に脳波の活動が増加して心拍数や呼吸数も増加するので、この動きは脳から指令で行なわれていると思われます。
 
以前に言われていたような不正咬合や歯の早期接触が原因でブラキシズムが起こることは最近では否定されているようです。
 
睡眠時ブラキシズムに関係する因子
 
睡眠時ブラキシズムに関係すると考えられる因子には
 
・遺伝
 
・睡眠時無呼吸などの睡眠障害
 
・ストレス、胃液の食道への逆流などの身体、精神疾患
 
・お酒(アルコール)やコーヒー(カフェイン)などの嗜好品
 
・うつ病などに使われる薬物
 
などがあります
 

覚醒時ブラキシズムについて

 
覚醒時ブラキシズムはTCHのことである
 
TCHとは
 
上下の歯が接触している状態をTooth Contactといい、上下の歯が接触している状態が続いていることをTooth Contacting、Tooth Contactingが日常化して生活習慣に定着してしまったものがTooth Contact Habit,TCHです。
 
長時間の食いしばり(クレンチング)は不可能と考えられますが、明らかなクレンチングの患者様もなかにはいらっしゃいます。
 
TCHの原因について
 
デスクワーク中やスマートホンの操作をしている時はうつむき加減の姿勢をとり、下顎がやや前方に移動するので上下の歯が接触しやすくなります。
 
持続的な前歯の接触は歯根膜を伝わり咬筋を反射的に活動させます。
 
咬筋の活動性が上昇して筋肉の収縮が長くつづくことによりTCHに発展していくと考えられています。
 
ストレス、集中、強い緊張などによっても咬筋の活動性が上昇します。
 
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睡眠時のブラキシズムの影響

 
歯のエナメル質の歯折、歯根破折や被せ物・詰め物、入れ歯の破損を発生させます
 

TCHの影響

 
顎関節や筋肉(咀嚼筋)、歯周組織などは長い間持続する力に影響され、TCHは顎関節症に関係する因子となっている可能性が高いと考えられます
 

ブラキシズムの治療について

 
レベルダウン
 
ブラキシズムがあってもブラキシズムの力の大きさ、持続時間、頻度力の集中などをコントロールして、ブラキシズムが害を起こさないレベルに抑えることがたいせつです
 
睡眠時ブラキシズムのコントロール
 
睡眠中の力のコントロールは難しいので歯ぎしり防止装置(ナイトガード)の装着、ストレスの軽減のためのリラックス、ブラキシズムを起こしている原因疾患の改善などがあります
 
覚醒時ブラキシズム、TCHのコントロール
 
デスクワーク、スマートホンの操作などのときのような日常習慣的な持続的な歯の接触に自分自身が気づく事が大切です
 
3ステップで行動変容法を用いる
 
1ステップ 理解させる
 
TCHとはどういうものかをわかってもらいます。上下の歯が接触することで筋肉の動き、活動があることをお知らせします
 
2ステップ 気づかせる
 
自分なりの合図、サインをきめておき、その合図によって上下の歯の接触の確認をおこないます。歯の接触を確認したら深呼吸をして全身の力を抜くようにします
 
関連記事:リラックスの方法について
 
3ステップ 繰り返し行なう
 
前の2ステップを繰り返しおこないます。次第に合図がなくても上下の歯の接触に気づくようになってきます
 
 
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TCHはストレス社会から発生することが多い疾患です
 
TCHは顎関節症に関係する因子のひとつで筋肉の痛みの原因にもなっています。
 
歯周病を悪化させる因子としても考えられています。
 
現在のストレス社会ではパソコンのモニターを見ながらのデスクワークやスマートホンの使用頻度の増加で今後ますます増えていく疾患になることが予想されます
 
 
不正咬合で、お悩みの方へ 常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用、治療に伴う副作用などについてお知らせいたします。
 
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
 

常滑市在住の y.m様     女性21才   八重歯と叢生    抜歯症例

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治療経過
 
上顎の左右の第Ⅰ小臼歯の抜歯を行ない、上顎のレベリングを開始しました。
 
上顎左側の脇の歯(側切歯)が部分的に反対咬合になっています。
 
上顎左側側切歯が正常咬合になると下顎が下がる可能性があるので上顎の矯正歯科治療を先行させます。
 
下顎の第Ⅰ小臼歯の抜歯が必要かどうかはその後、判断します。
 
上顎に装着する最初のワイヤーは断面の丸い0.14ニッケルチタンワイヤーで、ワイヤーの半分の唇側部分にホワイトコーティングが施してあるエステッティックワイヤーです。
 
前歯には当院の標準的なプラスティックのブラケットでシルバースロットのクリアブラケットを使用しています。
 
y.mさまは先にご報告いたしました
 
w.rさまと同じようにセラミックブラケットとエステッティックワイヤーで治療をご希望していますが、今後のブラケットポジションの変更を考慮してw.rさまと同様にクリアブラケットで矯正歯科治療をスタートします。
 
上顎第1大臼歯には固定源としてナンスのホールディングアーチという装置が装着されています。
 
使用材料について
使用ブラケットは6前歯部にはデンツプライ・シロナのクリアブラケット・シルバースロット、ロスのセットアップ、小臼歯部にはTPジャパン社のIn Vueセラミックブラケット、第Ⅰ大臼歯にはトミー社製のコンバーチブルのダブルチューブ、第2大臼歯にはトミー社製シングルチューブを使用しました。
 
使用ワイヤーはTPジャパンの0.14インチニッケルチタン・エステッティック・ラウンドワイヤーを使用しています
 
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矯正歯科治療のご相談をお受けします  久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 

舌側矯正(リンガル矯正)のいいところとよくないところ

 
舌側矯正はリンガル矯正、裏側矯正などとも、いわれ舌側矯正専用のブラケットを歯の裏側につけて行う矯正歯科治療の一つの方法です。
 
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患者様には魅力的?
 
患者様にとって舌側矯正のいいところは、思春期患者で表側のブラケットを使用する通常の矯正歯科治療よりむし歯になりにくいという報告がヨーロッパであり、その他、舌癖が防止できるなど色々言われていますが「矯正装置が見えないこと」が唯一のいいところだと思っています。裏側にブラケット、ワイヤーなどの装置がすべて付くので全く外観からは見えません。
 
患者様にとっては矯正歯科治療をためらう大きな問題が舌側矯正によって解決できるのです。
 
患者様には非常に大きな魅力です。
 
マイナス面は
 
一方、問題点もあります。
 
・矯正歯科治療を担当する歯科医師にとって歯の動きのコントロールが難しい。
 
・ブラケットにワイヤーを結さつするなどの処置に時間がかかる。
 
・適応症に難がある。
 
・一回の治療時間が長くかかることは患者様にとって、医師にとっても負担がかかります。
 
・当院は以前の経験からフルデジタルによるカスタム舌側矯正を採用しているためカスタムブラケット、カスタムワイヤーの製作に時間が6週間ほど必要です。
 
費用がかかる
またオーダーメイドとなりますため、コストの面で費用がおおくかかります。
 
ケースにもよりますが、インプラントによるアンカースクリューを積極的に利用することもかんがえなければなりません。
 
患者様に負担していただく治療費用が高額になってしまうこともよい点ではありません。
 
ときには舌側矯正の部分矯正の問い合わせが患者様からありますが、当院ではフルデジタルによるカスタム舌側矯正を採用しているためカスタムブラケット、カスタムワイヤーの製作に本格矯正と同様の時間と費用がかかります。
 
歯を移動させるためには歯を移動させるスペースが必要でスペースをつくるためには歯と歯の隣り合わせの部分を少量削るストリッピングという操作が必要となります。
 
臼歯のかみ合わせに問題がなく軽い叢生であればマウスピース(アライナー)での矯正を考えてもよいかもしれません。
 
舌側(裏側)矯正、マウスピース(アライナー)矯正を希望する患者様も一般的な表側からの矯正治療と同様に安易に考えることなく、矯正歯科治療をうける少しの勇気と覚悟が必要だと思います。
 
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目立たない矯正歯科治療で自然な笑顔を!お気軽にご相談ください  久野歯科医院です
 
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女性に人気のマウスピース矯正、いいところと、よくないところ

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常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院にも女性からの見えない矯正装置のマウスピース矯正に関して相談・問い合わせが多くあります。
 
当院ではアソアライナーを使用しています。
 
アソアライナー(クリアアライナー)は患者様一人一人のためにオーダーメイドで透明で薄く審美的に優れた矯正治療用装置です。
 
ブラケットやワイヤーによる矯正歯科治療に抵抗を感じる患者様にも受け入れられやすいかと思います。
 
アソアライナーのいいところ(メリット)は
 
・透明だから目立たなく、きずかれにくい
ブラケット、ワイヤーを使用しないので矯正歯科治療をしていることを周囲の人に気づかれにくいです
 
・とりはずしができる
食事の時やブラッシング時、或いは仕事などでどうしてもはずさないといけないときはとりはずすことができます。
 
口腔セルフケアが十分にできるためお口の中を清潔に保つことができます
 
・すぐに治療が始められる
アソアライナーは初診から最短で14日で治療を開始できます。
 
マウスピースの制作期間が短いのですぐに治療開始できます(参考:フルデジタルのリンガル矯正では現在のところ準備に6週間かかります)
 
・矯正治療中のむし歯の治療が可能
アソアライナーは定期的に型取りしてアライナーをつくるため矯正歯科治療中でも、もしむし歯になっても、むし歯の治療が可能です
 
・違和感がすくない
透明で薄いマウスピースの形をしていますから異物感を感じにくいです
 
・3DS(Dental Drug Delivery System)の併用が可能です
3DSマウストレーとして使用できるのでホワイトニング、フッ化物などの薬剤の応用が可能です。
 
矯正歯科治療中にホワイトニングやむし歯の予防ができます
 
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今回デジタルスキャナーの導入によりフルデジタルセットアップによりアライナーが製作可能になりました。
 
手作業の部分がなくなりフルデジタル化により、1回のかたどりで1ステップ、3ステップ、5ステップまでアライナーが製作できます。
 
アソアライナーのよくないところ(デメリット)は
 
・取り外しのできること
取り外しのできることはメリットでもありますがデメリットでもあります。
 
アソアライナーははずしていると矯正歯科治療の効果が出ず治療期間が長引きます。
 
治療期間が長くなればアライナーの数が多くなり、場合によっては治療費用がおおくかかります。
 
・長時間の装着が必要であること
アソアライナーは17時間以上の連続的な装着が必要です。食事と歯のブラッシング時以外は装着していなければ十分な効果が得られません
 
・適応症が限られること
軽い程度の乱杭歯(叢生)、すきっ歯(空隙歯列)、軽い程度の出っ歯、軽い程度の反対咬合などが適応症となります。
 
奥歯のかみ合わせや抜歯するような治療には不向きです。
 
・歯を多少削ることがあります
歯を移動させるスペースがない場合には歯と歯の隣り合っている部分をエナメル質の範囲で削ること(ストリッピング)があります。
 
 
指示に従い正しく装着すること
 
 
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上の写真はアソアライナーでの治療開始から5クール終了(9クールを予定しています)までの経過写真です
 
アソアライナーの使用法をしっかりと守り、歯医者の支持どおりに装着すれば確実に歯ならびは改善していきます
 
すべての矯正歯科治療を含めて担当の歯科医師に十分、説明を受け自分にマウスピース矯正があっているかどうかしっかり確認してから治療を受けましょう。
 
歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ 
 
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
 
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用、副作用などをお知らせいたします。
 
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
 

常滑市在住W.R様 その2  27歳 過蓋咬合・叢生  抜歯症例

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治療経過
 
上顎の左右の第Ⅰ小臼歯の抜歯を行ない、上顎のレベリングを開始しました。
 
咬みあわせが深いため下顎の前歯にはブラケットが付けられません。
 
下顎の前歯にブラケットが付けられるようになるまで上顎の治療を先行します。
 
上顎に装着する最初のワイヤーは断面の丸い0.14ニッケルチタンワイヤーで、ワイヤーの半分の唇側部分にホワイトコーティングが施してあるエステッティックワイヤーです。
 
前歯には当院の標準的なプラスティックのブラケットでシルバースロットのクリアブラケットを使用しています。
 
w.rさまはセラミックブラケットとエステッティックワイヤーで治療をご希望していますが、今後のブラケットポジションの変更を考慮してクリアブラケットで矯正歯科治療をスタートします。
 
上顎第1大臼歯には固定源としてナンスのホールディングアーチという装置が装着されています。
 
使用材料について
 
使用ブラケットは4前歯部にはデンツプライ・シロナのクリアブラケット・シルバースロット、ロスのセットアップ、犬歯部・小臼歯部にはTPジャパン社のIn Vue、第Ⅰ大臼歯にはトミー社製コンバーチブルのダブルチューブ、第2大臼歯にはトミー社製シングルチューブを使用しました。
 
使用ワイヤーはTPジャパンの0.14インチニッケルチタン・エステッティック・ラウンドワイヤーを使用しています。
 
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患者様にご負担の少ない歯科治療に努めています 久野歯科医院です

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リウマチについて

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膠原病とは
 
膠原病は発熱、関節痛、筋肉痛、こわばりなどの症状があり、それらは炎症によって生じます。
 
骨、関節や筋肉の痛みとこわばりがある場合にはリウマチ性疾患として扱われます。
 
また組織としては結合組織という組織に病変が認められるので病理的には結合組織疾患とも呼ばれています。
 
免疫に異常が見られ、自分の体の成分を外から侵入してきた異物と勘違いして免疫反応を起こしてしまうなどの自己免疫と言う現象が関係していて自己免疫疾患と呼ばれています。
 
このような共通性のある疾患を膠原病と呼んでいます。
 
リウマチとは
 
リウマチは膠原病の代表的疾患の一つにかぞえられ、数多くの関節に慢性の炎症をもたらし進行すると関節の破壊が起こって正常に行なわれる機能が失われてしまいます。
 
関節以外にも様々な症状をもたらし内臓に障害をもたらすこともあります。
 
男性に比べ女性が3倍多く、罹りやすい年齢は30~50歳代です。
 
リウマチの症状
 
リウマチは関節の痛みなどの関節症状が多いのですが、早期の症状としてはしばしば、脱力感、倦怠感、全身の痛み、微熱などの全身症状が先行します。
 
初期に多いのは朝の関節のこわばりです。
 
リウマチにより冒される関節は多いのですが肩、ひじ、手首、手指、股関節、膝足首、頚、顎などの関節がよく冒されます。
 
症状は両側性、左右対称に現れるといわれていますが、そうとも限りません。
 
痛みやこわばりだけでなく赤くなり、腫れやさわると痛く熱を持っているなどの症状がみられます。
 
リウマチが進行すると関節の炎症は関節の周辺の軟組織にも波及して指の変形や、股関節、膝では歩行や座ることができなくなります。
 
歯科で関係するのは顎関節で口を開けると痛みがあり咀嚼ができないこともあります。
 
血液の異常では炎症のため赤沈は早くなり、炎症の程度を示すCRPも高い数値で強陽性となり経過と共に貧血が見られやすくなります。
 
リウマチの診断
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臨床症状により当てはまる項目から診断されますが血液検査の抗CCP抗体の陽性反応で確実に診断できます。
 
リウマトイド(RA)因子も強陽性となりますが他の疾患で陽性になったり、高齢者でも陽性になる場合があります。
 
高齢者でリウマトイド(RA)因子が陽性で膝関節症の方はリウマチではない可能性が高いと思われます。
 
抗核抗体のSS-A,SS-Bはリウマチによく随伴するシェーグレン症候群によく陽性に反応します。
 
リウマチの治療
 
リウマチの治療は診断と共に、とても進歩しており発症してからの2年間のうちに治療を開始することが大切です。
 
この最初の2年間を「ウィンドウズオブオポチュニティ」といい、「治療の窓」が開いているうちに治療を開始することで関節の変形など深刻な症状もなくなり良好な治療結果を得ることができます。
 
以前は効果の緩やかな薬から徐々に強い薬に移行しましたが、抗リウマチ薬のリウマトレックス、メトレート(メソトレキセート)を使用することにより症状の改善が早く効果的のおこなわれるようになりました。
 
さらに生物学的製剤の登場により寛解の状態にまで治療ができるようになり、完治している人もいらっしゃいます。
 
リウマチの早期発見、早期治療で完治も現実的なものになってきています。
 
歯周病とのかかわり
 
リウマチは歯周病と同様に炎症性サイトカインとの関係性が示唆されており、歯周病を治療するとリウマチの症状が軽くなることもあります。
 
現在のリウマチ治療のアンカードラッグのリウマトレックスや副腎皮質ホルモン薬のプレドニンは骨をもろくする副作用があります。
 
そのために骨粗鬆症のお薬が出されることもあり、リウマチの治療薬として骨粗鬆症のお薬が出されることも多くなってきました。
 
骨粗鬆症の治療薬は高齢者の骨折を防ぎ、寝たきり状態を防止するのにとても良いお薬ですがその反面、治りにくい骨髄炎が起こる副作用があり、歯科治療を行うときは注意が必要です。
 
 

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